菊花賞 その1
淀の3000mということで騎手力とかけひきが試され、誠に強い馬でないと勝てないようになっている。
今年のメンバーはクラシック組のなかからエイシンフラッシュ、ローズキングダム、ヒルノダムールが揃いそれぞれにステイヤー質を感じさせるのとローズキングダムについては母のとれなかったクラシックの栄冠を手に入れられるかという面白い焦点もあるという実に興味深いレース構成。
エイシンフラッシュが勝てば珍しいダービー、菊花賞の二冠。ローズキングダムだともっと珍しい朝日杯と菊花賞というスーパーオールラウンダーの称号を手に入れられるか。
はたまたヒルノダムールの戴冠となるか。
とここまで書いたところでエイシンフラッシュが回避。残念です。
四冠牝馬の誕生
これはアパパネです。期待どおりでしたね。
強い勝ち方。横綱相撲での四冠目。不利なくいくにはこれですよね。
今日もやはりゲートが抜群で一旦は抜け出すも、今回のレベルだと回りのペースが早く控えることができます。さすがに先行策はとりたくないのでね。
外外を回る展開でほかのアニメイトバイオあたりと比べるとロスは素晴らしく大きく、力の差を見せつけた形。しかし、今後もトライアルでは一瞬の脚色に抜け出される展開があるでしょう。この六着まではアパパネをある条件で覆す能力があると感じました。
しかし、G1となると問答無用でアパパネ。そんな競馬が続くのだと思います。
エリザベス女王杯はまた趣向が変わるという説も捨てませんけどね。メイショウベルーガ相手に圧倒的王者の立場での競馬をさせられるので。
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紫苑S組の健闘
5,6着に紫苑S組。これも予想どおりではありましたが、レディアルバローザはまだしもワイルドラズベリーあたりは交わすのではないかと思われた競馬でしたがやはり輸送の問題ほか山済みであったか。
やはり関東馬は栗東ステイが必要かと痛感。
この二頭でも駄目ならやっぱり紫苑S組はきつかったのか。また、ディアアレトゥーサは先行して外外を回って最後の脚が足りませんでしたので検討の部類ではあるかと。ただ、アパパネは同様に外外できつい競馬をそているわけですから底力が違ったと、ことでしょう。
いつか、紫苑S組で大金星を狙いたいです。
条件としてはやはり関西騎手、連勝、栗東留学あたりが欲しいところでしょうか。
にしても美浦の馬のワン、ツー、スリー。どえらいもんが始まりましたかね。阪神の改悪で栗東の馬が弱くなってきているのかもしれません。
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後藤騎手
オークス、ダービーの二着、安田記念勝ちあたりから変わったのでしょうか。ごっちゃんの騎乗はすばらしかったと思います。アニメイトバイオを外したのは後藤騎手に京都2000が厳しいかと思った一点でした。
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この二頭は今年のエリザベス、来年のヴィクトリア、エリザベスでは特注。テイエムオーシャンのときのフサイチパンドラやアサヒライジングのような力関係を感じます。エリザベスではアニメイトバイオ、ヴィクトリアマイルではアプリコットフィズのほうに特注印をあげておきましょう。
鍵を握るのは 〜秋華賞
アパパネを破るとするならどんな競馬だろうと考えていく。
まず、トライアルのような先行するパターンにはならず、外枠を引いたこともふまえて、十番手あたりでの競馬が濃厚だろう。きっと、ひかえてあっと言わせる横綱競馬。これを打ち破るにはやはり、打ち破るには先行策。それも内をべったりというのが良い。
どちらも春のトライアル勝ち馬で、桜花賞、オークスで善戦というタイプ。
アプリコットフィズのクイーンSはできすぎるほどの内容で、三歳が二番人気であのような強い競馬をしているというのは非常に優秀。ショウリュウムーンが包まれた様な競馬でもあるけど、そのまま先行力がいかせるのは強い。
オウケンサクラはローズSが先行不利なレース展開であった。と。
そして、思いだした。
ブゼンキャンドル、クロックワーク。
秋華賞の特注血統はリファール、ダンスインザダーク、そしてロベルト。
持続力のある脚を求められるのが秋華賞だったんですよね。
今回はリファールがいないので、ロベルトのオウケンサクラ、レインボーダリアが中心になるわけですね。
しかし、なぜアンカツじゃない。。。
ディアアレトゥーサのほうが普通は内田じゃねえのか?なんだこの入れ替え。
ここに気づいてレースを見なおすと面白いものが見えてきました。
このレース。ペースがぐちゃぐちゃで阪神のビデオ直線が長いこともあって、先行した馬にはかなりきついレースだったと思います。しんだふりしたようなワイルドラズベリーの脚色が抜群で先行した馬はことごとくつぶれている。まず、ポンとでてオウケンサクラを逃げ馬が交わして行くので、早いラップになっていく。ここにアパパネがいたからおかしなことになったとおもうのですが、そこからぐっとペースが落ちている。アパパネが多少かかりぎみになったところがあるのですが、あのあたりで乱ペースになってきているんですよね。で、つまったから直線が長いのにスパートが早くなり、二回脚を使わされたアグネスワルツ、オウケンサクラ、レディアルバローザあたりが潰れたと。
そのなかでアパパネだけが唯一の二の足を使ってさらに強さを際立たせたというレースでした。
だから、オウケンサクラもアグネスワルツももう何度やっても勝てない。差してきた馬達もこの次の京都ではさせない。京都ではかならず逆転。先行馬は巻き返しの余地ありという内容だったとお思います。
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もうひとつのトライアルである紫苑Sはこれまでの歴史でファインモーションの三着だったシアリアスバイオとオークス馬のレディパステルしか馬券に絡んでいないという全く直結しないレースだったのでした。本来ならノータイムで消しというところです。
というのもローズSがG2であるのに対して、紫苑Sはオープン。しかも中山1800という全く関係のないコースであったのですから当然つながってきません。また、関東馬ばかりということ、関東騎手が乗ることを考えると京都2000には全く向かない。こういうことかと思います。その後の活躍馬もいません。
中山2000に変わり、多少は繋がるかと思われましたが結局はローズS組が強く、まだ結果を出せていません。
しかし、今年は違うのではないか。と思わせるところがあります。勝ちタイムの1:58:8というタイムは同開催の古馬戦と比較しても優秀で、三着だったコスモネモシンはアプリコットフィズも破っており関東馬ではアパパネに次ぐ存在。これを力でねじ伏せている二頭は秋華賞でも期待できるのではないでしょうか。
とくにディアアレトゥーサはナカヤマフェスタの妹で、騎手も日本一のアンカツとあれば京都も全く問題ないでしょう。先日の凱旋門でもRibotの底力というものをまざまざと見せつけていました。
増え続ける馬体重はそのまま成長の証。そう受け止めて、この馬を、リハビリ最初の本命とします。
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2010 秋華賞予想
◎ディアアレトゥーサ
○アパパネ
★レディアルバローザ
▲アプリコットフィズ
△クラックシード
△オウケンサクラ
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キングカメハメハはよくキングカメハメハを連れてきますので、先行できるレディアルバローザや決め手のあるクラックシードは有力だと思います。それならショウリュウムーンやエイシンリターンズじゃねえのかという声もあるでしょうが、オークスであれだけ負ける馬はキョウエイマーチ並じゃないと通用しないと思います。人気なければよいですが、穴人気するようなら、そのままローズS勝ちのアニメイトバイオを買う方がいいですね。
しかし、それでも狙うのだ。穴を。夢を。これが私の生きる道。
競馬の予想というのは記憶のスポーツかつ、いかに盲点をRついたところから引き出しをだせるか。というルールだった記憶がある。
馬場状態とコース形体にあった血統、逃げから買うことが大事で、リボーは特注。そういう思想だったはず。
秋華賞の特注血統といえば、リファールと…なんだったっけ?
記憶の断片をさぐるべく、過去のレース一覧をながめてみた。
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このあたりではあまり印象にない。ずらしていって、
出ました。リファール。なんとなく思いだしてきたのは秋華賞のコース形体はスタートから一コーナーまでが230m程度しかないため、極悪ハイラップになること。で、長い足の使えるリファールが特注だったと。
ただ、昔ほど早いペースにはならない。ってのをこのあたりの年に予想した記憶があります。
あとは古馬、牡馬との対戦経験がある馬はかなり注意が必要で、クラシック組ならトップのトップ。それよりは千万下でも古馬との対戦経験がある馬を重視すると。
そういうことだったはず。
で、なんで古馬との対戦経験かというとようするに古馬らしいハイラップというのが三歳牝馬のこの時点ではなかなか経験できない。そういうところにあって、たとえ負けていても持久戦に耐えられる経験値が重要。
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で、オッズを全くみずに気になった馬は
レディアルバローザ
オウケンサクラ
ベストクルーズ
レインボーダリア
ベストクルーズ
エイシンリターンズ
ディアアレトゥーサ
アパパネ
まずはアパパネのことを考えなければならない。
アパパネについて。
いわずとしれた二歳女王にして、二冠馬。GI負け無し。
本来なら二歳のときからクラシックでは無敵で不同の本命で一倍台でもおかしくないのだが、前走がだらしなく負けたという印象をもたれている。どこか、三冠よりも新しいチャンピオンをという声が高そうだ。
あとは武チュンサンのG1連続勝利というやつにリーチがかかっていて、ピサでロストした分をここのアプリコットフィズで取り替えしたいという思い。二十年という時は尋常ではなく、勝ち続けてきた武チュンサンの齢四十一にして勝つとしたら、やはりここだろうか。
しかし、有馬記念。それもピサで。背水の陣をしかれた上でやっぱり武だったかとそんな競馬を観たい気もする。
アパパネに話を戻そう。
一強といっても疑いがかかるのはむしろ楽な競馬になるのではないか。
スティルインラブもきっちり巻き返して三冠をとった。
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とはいっても、そこまで無理矢理に逆らう気持ちもなく、とってくれるのなら三冠でエリザベスや有馬記念に出て盛り上げて欲しいという気持ちもまたある。
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アパパネはトライアルで、チューリップでも負けている。
これはどういうことかというと、映像からみるにポンとゲートをでるのがうまいので思わず先行してしまうのだが、蛯名がそうなのかアパパネがそうなのかは別として、新骨頂は差し足にあるのだと思う。十中八九はオウケンサクラで決まりそうだった桜花賞も最後はきっちりさしてきた。それがトライアルではマークされて一瞬の脚にやられると。そういうパターンになっている印象を受けた。
ノリと蛯名が印象的なオークスだって、あれこそが末脚という決め手できっちり差した。
そういう星の元にあるのだろう。ノーザンダンサー、テイエムオペラオーっぽい強い勝ち方である。今回はきっちり体も絞って、外枠。影響もなくグイグイさしてくるのは容易に想像がつく。
アパパネ。
神の名だということだそうだ。
四つ目の冠を得るため、女王が強い勝ち方をする。
そんな秋華賞であっても良いと思う。