ひさしぶりに暗雲がたちこめる京都大賞典と毎日王冠

どうやら週末は絶好の行楽びよりなのに台風の接近もあって雨になりそうだ。せっかく京都と東京の開幕週というのに残念だ。ところで、この時期は一年で最も雨から遠い時期と言われている。秋の気圧配置になってきて高気圧が停滞するからだとか*1。10月10日が体育の日というのもそういうゆえんだったと思う。そういえば、この10月の京都、東京の開幕週に行なわれる京都大賞典とか毎日王冠というレースは今まで雨が降っていたという記憶がない。調べてみると…なんと1990年のスーパークリークの年までさかのぼる。これはもしかすると久しぶりに荒れるかもしれないぞ。


雨の京都大賞典


第5回 1970.10.18 京都 T2400 重 15頭 ニューキミノナハ 2.38.7 牡4 56 8人 簗田善則 庄野穂積
第8回 1973.10.14 京都 T2400 稍重 7頭 タニノチカラ   2.31.8 牡4 55 1人 田島日出雄 島崎宏
第10回 1975.10.12 京都 T2400 不良 11頭 イシノマサル 2.32.5 牡3 53 6人 加賀武見 浅野武志
第15回 1980.10.12 阪神 T2400 重 8頭 シルクスキー 2.32.5 牝4 55 7人 伊藤清章 伊藤修司
第18回 1983.10. 9 京都 T2400 重 12頭 ヤマノシラギク 2.28.9 牝4 55 8人 松田幸春 大久保正陽
グレード導入
第20回 1985.10. 6 京都 T2400 重 8頭 ヤマノシラギク 2.28.9 牝6 55 8人 清水英次 大久保正陽
第25回 1990.10. 7 京都 T2400 重 6頭 スーパークリーク 2.26.9 牡5 59 1人 武豊 伊藤修司

スーパークリークのような重馬場関係無しの馬の場合ならば仕方無いが、他のレースを見て行くと1着でかなり荒れていることがわかる。ヤマノシラギクなどはなんと8頭立ての8番人気*2。今年も雨がふれば、こういう荒れ方をすることもありえる。


基本的にそういう場合に台頭してくるのは使いつめている実績馬や近走で悪馬場の良積をあげている馬になってくる。今回出走するメンバーを見まわしていくと使い詰めている馬というと


トーセンダンディ  オールカマ1着 新潟記念3着 関屋記念4着
メイショウカチドキ 1000万下を2連勝 2走前に重馬場1着
レニングラード   新潟記念2着
レニングラード 重馬場経験なし
前走で絶望的な後方待機からの追い込み。スーパージーンに0.2差というのは斤量差はともかく評価できる内容。重賞でも通用できる能力は持っているといえるだろう。3歳時のジグザグ走りも落ちついてきているようだ。10戦しか戦っておらず伸びしろは多い。また、6着以下もない馬であり使っている強みからは期待できる。ただ、まくりをやっているわけでないので先頭まで届くかは怪しい。2,3着


トーセンダンディ 重馬場1−0−0−3
やや重の前走でまんまと逃げ切り。もともと500キロを超える重量の大きな馬なので斤量が58になる影響というのはあまりないだろう。開幕週なら雨が降っていてからすべりする馬場はよくないはずだが、今回もまた、前に行く馬がいないので逃げるのがよさそう*3


メイショウカチドキ 重ばば2−0−0−0
支笏湖特別、阿寒湖特別と相手はともかく圧勝。まだ、北海道でしか*4結果が出ていないのでいきなり京都というのは酷かもしれない。先行するレースが出来ていたのだが、前走ではペースが速くなり後ろからの追走。それでも向こう正面から堂々と動き初めてそのまま圧勝というセンスはオープンクラスに混じっても結果が出せそう。2,3着。
四位騎手が乗っているということも注目だろう。もとはコンビの四位×伊藤雄二だが、一昨年ぐらいからこのコンビがほとんどみられなくなっていた*5。なんらかの確執があったのだろうけど、この馬をきっかけにかはわからないが今年の北海道開催では数頭にまたがっていた。



ナリタセンチュリー


重馬場の成績を調べていって気づいたのだが、ナリタセンチュリーはなんと掲示板はずしているのが稍重大阪杯0.8差8着と去年の金鯱賞0.8差だけ。他のレースの成績は全て掲示板に入っている。注目は中京記念で4コーナー10番手という位置からクラフトワークより0.3秒速いあがり34.4で追い込んできていることと、圧倒的前有利の春の天皇賞で後方からの馬のなかで最先着の5着であること。もちろん、5〜11着までが0.2差に納まっているような団子追い込みなわけだが、道中最後方からという内容は評価できる。この馬も追走力がないが堅実という3〜5着候補。



といいつつ毎日王冠のほうを調べていたら実は去年も降ってた*6

第6回 1955.10. 2 中山 T2600 不良 7頭 サスケハナ    2.49.4 牝3 54 6人 二本柳俊夫 稲葉秀男
第11回 1960. 9.18 東京 T2300 稍重 5頭 ウネビヒカリ   2.21.9 牡4 59 2人 野平祐二 野平省三
第17回 1966.10. 2 東京 T2000 不良 7頭 セフトウエー   2.05.8 牡4 58 1人 野平祐二 野平富久
第19回 1968. 9.15 東京 T2000 重  6頭 シエスキイ    2.06.3 牡5 60 1人 郷原洋行 大久保房松
第22回 1971. 9.12 中山 T2000 不良 9頭 トキノシンオー   2.05.0 牡4 56 2人 小島太 高木良三
第25回 1974. 9.22 東京 T2000 重  11頭 タケクマヒカル   2.01.6 牡5 58 1人 矢野照正 中村広
第29回 1978. 9.24 東京 T2000 重  7頭 プレストウコウ   2.01.2 牡4 62 1人 安田富男 加藤朝治郎
第33回 1982.10.10 東京 T2000 稍重 12頭 キョウエイプロミス2.01.0 牡5 57 9人 柴田政人 高松邦男
第34回 1983.10. 9 東京 T2000 不良 8頭 タカラテンリュウ 2.03.1 牡4 57 2人 嶋田功 佐々木亜良
グレード導入
第36回 1985.10. 6 東京 T1800 不良 7頭 ゴールドウェイ 1.50.8 牡4 57 5人 南井克巳 武宏平
第39回 1988.10. 9 東京 T1800 稍重 11頭 オグリキャップ 1.49.2 牡3 56 1人 河内洋 瀬戸口勉
第40回 1989.10. 8 東京 T1800 稍重 8頭 オグリキャップ 1.46.7 牡4 59 1人 南井克巳 瀬戸口勉
第42回 1991.10. 6 東京 T1800 稍重 13頭 プレクラスニー 1.46.1 牡4 57 2人 江田照男 矢野照正
第46回 1995.10. 8 東京 T1800 重  14頭 スガノオージ 1.48.4 牡4 57 10人 安田富男 上原博之
第54回 2003.10.12 東京 T1800 稍重 11頭 バランスオブゲーム1.45.7 牡4 58 5人 田中勝春 宗像義忠
こちらも荒れぎみ。雨が降ればより一層混戦となりそうだ。せっかく逃げ馬があつまって、ローエングリンの凶悪スピードが見られる気もしていたのだが

参考資料


優駿達の蹄鉄
http://csx.jp/~ahonoora/kyotod.html
毎日王冠過去一欄 keiba@nifty
http://keiba.nifty.com/db/search_race.php?key=%CB%E8%C6%FC%B2%A6%B4%A7&y4=&jyo=

*1:そのかわり台風がきたら呼び寄せてしまう

*2:というかこの馬宝塚5着で8人気とはどういうことだ

*3:そういえば、ホワイトマズルってインディレといいグリプレといいこいつといい逃げて穴ってのが多いな。しかも、誰もいないから逃げてみようという形で勝ち切ってしまうという競馬が

*4:あとは東京と小倉

*5:唯一、残っていたのがヒマラヤンブルー

*6:去年の天気 http://keiba.nifty.com/db/search_race.php?key=%CB%E8%C6%FC%B2%A6%B4%A7&y4=&jyo=