歴史は繰り返す


10年前


ワールドカップは揺れていた。オランダのクライフ辞任とそれにともなうフリットの代表辞退。有力視されていた欧州国が決勝トーナメントでは準々決勝でぶちあたり*1、ドイツを破ったブルガリアと対戦にやや恵まれたスウェーデン*2が勝ちあがってきた。この両国は本命イタリア、ブラジルにそれぞれ破れるのだがどちらも完敗したわけではなく決してフロックであがったわけではない好ゲームを繰り広げた。



3位決定戦
スウェーデン 4−0 ブルガリア
得点 ブロリン、ミルド、ラーション、K・アンデション



スウェーデンはスロースターターで勝ちあぐねていた。公式戦*3の初戦をここ8試合、実に10年以上も勝ちあぐねていた。その初戦の相手が10年前のワールドカップで完勝したブルガリア。対戦成績も7勝2分けとここのところ負けなしの相手だった。とにかく、勝利が欲しかった。イタリア、デンマークという強豪のいるリーグで決勝トーナメントのD組のことを考えると上を狙うにはどうしても1位通過が欲しい。
となれば、初戦は重い



スタートからチャンスをつくりながらも、動きにぶく前半を終わりになりそうな雰囲気になったとき。それを切り開いたのはやはりやはりやはりやはりやはりフレドリック・リュングベリだった。


後半がはじまると、得意の高速パスとイブラヒモヴィッチの献身的な動きでブルガリアを圧倒。左サイドのエドマンからのクロスにダイビングヘッドで1発。スベンションからのクロスにほぼ角度0からのボレーの2発で、わずか2分で試合を決定的にしたのは引退を撤回したラーションだった。



PKの話
3−0になるとブルガリアは敗色を濃厚にみせて、リュングベリを倒しPKを与える
決めればEURO史上に残るハットトリック達成のラーション


にもかかわらず、ラーション若いストライカーに早めに得点させたいと言ってイブラヒモヴィッチに譲った。年を考えるとコンビを組むのは最後になるかもしれないのだ*4。これで、ズラタンももえないわけにはいかない。彼の抜群のキープ力から、自分でゴールしにいけばチャンスは作れる。それでも、自我を抑えてチームに徹してきた。若手にチャンスを与えたのがラーションだった。



いまさらですが、ダバディ氏のblogによるとベッケンバウアープラティニは「2002W杯で一番いいチームだったのはスウェーデンアメリカだ」と言っていたらしい。まあ、2002年時点で一番いいチームだったのはガチでトルコだったわけだが*5、死のF組を負けなしの1位で通過したスウェーデン*6中穴でのベストチームに近かったというのもうなずける。


本音*7


もう、声を中にして言いましょう。
スウェーデンのグループリーグ突破はもう目の前と



イタリア×デンマークと1位候補はスコアレスドロースウェーデンは5点のリードをしているわけだから、最終的に得失点差での争いになったときにはこれがかなりきいてきて2戦目でグループ突破決定というのも十分ありえる。イタリア×デンマークの試合をみているとヴィエリの存在感がほぼ0まで薄められていて、中盤が甘い感じ。結局ディフェンス一辺倒のようになっていた。あれならば、リンデロースがつぶしてしまえると思う。



デンマークはサイドにかなり重点をおいているので2002のスウェーデンならまずかったかもしれないが、エドマンが左サイドに入ったこと*8でDFラインはほぼ完璧になった*9。ただ、ブルガリアにあれほどクロスをあげられるようならば、デンマークのサイド攻撃はしっかりマークしないとしゃれにならない。


なんか、まとまりのない話になった
まあいいや、とにかくスウェーデンあれってことだ



ユーロ関連
さらに進化したスウェーデン
http://d.hatena.ne.jp/umanusi/20040615#p1
EURO予想
http://d.hatena.ne.jp/umanusi/20040524#p4

*1:イタリア×スペイン、ブラジル×オランダ

*2:まあ、どうみても攻撃から守備までタレントが最強だったのだが

*3:ユーロとかワールドカップとか

*4:ドイツではどうなるかわからない。ラーションスウェーデン

*5:選手層、決定機含めて

*6:グループリーグでかなりの主力を欠いたにもかかわらず

*7:マジかよありえねー。すげーすげー^^スウェーデン。だからいってるじゃねえかスウェーデンのチームプレイと守備力、カウンターは個人をおさえつけて、まとまりのあるイタリアくらいの強さなんだってば

*8:本当に待望の左サイド

*9:パトリック・アンデションがいないのは痛いが