サンデーだらけのマーメイドS

新しく設定された牝馬路線*1の上位馬が、どのくらいで走れるのか。ただし、今回牝馬路線のペースメーカーとして引っ張ってきたトーセンリリーがいないのがローカル牝馬路線と違うところだ。

マーメイドSの出走馬名表をみるとサンデーサイレンス産駒ばかりなことに驚く、もともとこのレースはサンデーサイレンスが強いようなレースではない。阪神2000mは牡馬のサンデーは活躍しているが、坂を登るまでにスタミナを残すのを要求されるためサンデーサイレンスの牝馬は苦戦している*2。そこへきてこの登録の５／９がサンデーサイレンス産駒。



アドマイヤグルーヴ 牝 4　 57.0  武豊 

チアズメッセージ 　牝 4　 55.0  幸英明 

チャペルコンサート 牝 5　 55.0  渡辺薫彦 

ビーポジティブ 　　牝 5　 55.0  武幸四郎 

ヘヴンリーロマンス 牝 4　 55.0  松永幹夫

成績順で見ていくと
アドグル　大阪杯0.5差　エ女王　ローズS　秋華２着　若葉　エリカ
チアズ　　京都牝馬　都大路　ファイナルS（準OP　阪神1600）　愛知杯２着
マイネ　　フラワーC　福島牝馬２着
メモリー　愛知杯　スイートピー　忘れな草２着
シルク　　ORCT(準OP　阪神2000）　カブトヤマ２着
ヘヴンリー　Gホイップ2着
シアリアス　紫苑２着(新潟1800）　秋華３着
ビーポジティブ　芝OP　0-0-0-3
プラント　芝　0-0-0-8

展開

逃げそうな馬はいない*3。
テンの早さからするとシアリアスバイオあたりが逃げる。このメンツならばアドグルも速い方に入るのでよもや後ろで競馬することはないだろう*4。なかば入れ込みながらアドグルが早仕掛けで４コーナー先頭という構図になりそうだ。こういう競馬をしてきた場合のアドマイヤグルーヴを差し切れる牝馬は現役にはいない*5。
サンデー牝馬が苦手としている条件で４戦３勝というのを考えても素直に頭に選ぶ。

チアズメッセージはここでは能力は２番手だが、中山牝馬Sや昨年のターコイズSからすると坂でつめが甘くなるシーンがある。同斤量で競り負けたシルクサンライズが鞍上を圧倒的に強化している。勝負は互角に戻るのではないかと考えられる

難しいのがマイネヌーヴェル。ブライアンズタイムで坂を苦にするようには見えないが、この馬には実は別の好走要因があるのではないかと考えている。それは、最初に出てきた４歳牝馬路線のペースメーカー　トーセンリリーの存在だ。ヌーヴェルが好走しているフラワー、福島牝馬はいずれもトーセンリリーが逃げてつくったペースに乗ったものでどちらも前半５Fを１１秒台で逃げているもの。愛知杯ではアインクライマー藤岡が乱ペースで高速に逃げたために前がかなりきつくなりほとんどの馬がまくり体勢に入ったのにようやく直線だけ競馬をしたという感じ。今回予想されるペースはかなりきついか



フラワー12.7  11.8  11.9  11.7  11.6  12.5  12.1  12.4  12.8

福島牝馬12.4  10.8  11.3  11.1  11.4  12.1  13.1  12.2  12.2

愛知杯　12.2  10.5  11.0  11.7  12.2  12.3  12.9  12.4  12.5  12.9



マーメイドラップタイム

03　12.5  11.2  12.4  13.0  12.6  12.3  12.2  12.1  12.4  13.0

02　12.6  11.4  12.4  11.6  11.4  11.5  12.0  11.7  11.8  12.7

01　12.8  11.2  12.4  11.8  11.6  11.9  11.6  11.4  12.1  12.4

00　12.7  11.3  12.4  11.7  11.7  11.7  11.6  11.7  11.9  12.2　サンデー１〜５

99　12.6  11.8  13.0  12.4  12.4  12.4  12.0  12.3  11.9  12.8

サンデーが掲示板独占した年はかなりの高速馬場ラスト１Fまで速い

今週のレースは阪神・福島が最終週だというのに、どこも特別・メインが小頭数ばかりで狙いたいところにしてもそれほどおいしくなりそうもない。もうすでに熱い栗東を離れ小倉・北海道へ移動しているのか*6。他の特別をみてもさして買いたくなる馬がいない*7。あえてあげるなら織姫賞のラグレスロマニーくらいか。

結論
JRAからのメッセージ