天皇賞・春は3年連続でフルゲート
去年、一昨年のこの時期の京都では洋芝伸ばしっぱなしの馬場でサンデーサイレンス産駒の人気馬が沈んでいた。去年はさすがに天皇賞でイングランディーレを逃げ切らせてしまったことに懲りてJRAがガッツリ芝刈り*1。翌週からはしっかりサンデーが走り、チアズメッセージが都大路を制し、京都新聞杯ではハーツクライ、スズカマンボとワンツーフィニッシュ。時計を出せる馬場にして開催を乗り切った。
オーストラリアTにおいてマイネルアムンゼンが沈み、サイレントディールがつきぬけてチアズメッセージが56キロで2着にくるのを見て、今年の天皇賞は傾向が変わると直感した。先週の馬場*2は
ときている。これだけ芝を刈ったこともあり超高速馬場ができあがっている。
洋芝約10〜14cm、野芝約4〜8cm
フルゲートでこの高速馬場とくれば、前に行く馬は相当に速いラップで逃げることになる。前半3F36秒、5F1分1秒、10F2分2秒くらいになってくる。今年はかなり3Fの瞬発力決め手勝負になるのではないかと考えている。
瞬発力の決め手とくればあげられるのはシルクフェイマス、リンカーン、アドマイヤグルーヴ、ハーツクライ、サンライズペガサス。京都のG1連対馬が揃って良い感じ。とくにリンカーンについては去年は脚をとられて瞬発力の生きない馬場だったが、今年の馬場なら長距離実績があるだけに撒き返しを計れる。
ハーツクライも去年はダービー後遺症を抱えた状態で無理にG1を連戦したことにより無駄な惨敗を続けた。今年は大阪杯で58キロできっちり体を戻して走っていたように走れる状態に持ってきている。去年のこの時期の京都新聞杯を勝ち、ダービーではキングカメハメハに完封されているが距離と時計という面では克服することができそう。去年の菊花賞1番人気が去年逃げ切った天皇賞ジョッキーを乗せて最後方から狙って2着を獲りくるか。
サンライズペガサスについては2400以上の実績はなく、唯一マンハッタンカフェのどスロー天皇賞で0.3差の5着というのがあるだけ。この馬のベストは勝ちの集中する2000mにある。
アドマイヤグルーヴに関しても距離という問題を抱えているものの、2400に挑戦した京都大賞典はこの馬の許容馬体重を超えた476キロ。オークスは出遅れて折り合えずという内容。去年、460キロ台で出走したレースでの内容を見ると見事に折り合っていて気性面での距離延長に対する不安はなくなったように思える。また、京都2200mを2:11.8で走っているあたりからすれば、ペース次第でごまかしながらレースを進めることができれば十分対応できるだろう。牡馬相手でも決して実劣ることはない。デビューから全て武豊騎手がまたがって春の天皇賞に出てきたのはマーベラスサンデーぐらいだろうか。
と書いてきたが、勝つのはシルクフェイマス。
おそらく明日の前々売りで午前11時まで2倍台で1番人気になると思う*3。混戦と言われているが、2400m以上のレースにおける安定感*4は抜群でチャンピオンコースを高速で走ってなお抜け出せる能力を持つ。
昨年の宝塚記念、有馬記念で見せたようにゼンノロブロイ、タップダンスシチーという強者がいるからこそ3番手に甘んじている。これから先のチャンピオンシリーズではこの2頭が常に出てくると考えられるだけに、この馬にとってG1を獲れるチャンスは唯一ここだけ*5。京都コース相性も文句なし。京都記念で負けたのは馬場もあるが、有馬記念レコードの反動が大きい。前哨戦を使わなかったのは去年もJCをスキップしたように間隔をあけた方が好走率が高い馬であるため。
ただし、日曜の京都は雨予報。雨となるとパッと思いつくのはザッツザプレンティだが予想するのは難しくなる。
GWは出かけるので予想をちゃんと書けない可能性が高いので今日書いておきました。