競馬新聞の印がオッズを作る:オッズギャップをつくその他の考え方

つねずね考えていたのは「競馬新聞がオッズをつくる」→「無印が普通に来る」→「競馬新聞対したことねえ」(推測1)という感じだった。しかし、それは大きな間違いだった。



ヘヴンリーロマンスの激走


このレースは俺の競馬観を完全に変える起点になった。とくに、つばめ氏がド本線を的中させたことで、オッズギャップをつくという意識のなかでかなり重要な転換点を与えてくれたような気がする。


というのも、ヘヴンリーロマンスに本命を打つというのはタップダンスシチー十回捨ててサンライズペガサスアサクサデンエンに◎をうちたい衝動を抑えながら、テキーラを煽った上に右脳フル回転でnetkeiba.comを内枠から検討するところまで行かないと無理。まず◎を打てない存在だったと思う。他にどういうメンタルでいけばここに◎を打てる精神状態になれるのか教えて頂きたい。それだけ、頭で考えるシーンはタップの4コーナー先頭押し切りの構図しかなかった。



WEBLOG


だが、最近かなり面白いBLOGを発見し、その考察を読むと冒頭の推測は間違っているということを認識できた。そのBLOGとは俺は競馬記者評論家(自称)?である。簡単に説明を見ると、


競馬記者の過去の予想のデータベースからお薦めの記者情報を紹介します。
ということだそうだ。メインレースについて、競馬新聞の印を集計している。



エンペラーズカップ100周年記念 天皇賞・秋


例えば先日の天皇賞・秋をとりあげる。数字は◎に推した記者の人数、最終オッズの順になっている。


天皇賞・秋        ◎ オッズ
1 13 ゼンノロブロイ   100 2.2
2 10 ハーツクライ    61 6.7
3 3 リンカーン     32 7.2
4 14 スイープトウショウ 57 9.0
5 16 サンライズペガサス 23 13.7
6 6 タップダンスシチー 20 14.1
↑上位人気ゾーン
↓穴党が思考錯誤した結果
7 15 テレグノシス    11 22.3 コース適性、前走2着、G1馬
8 2 スズカマンボ    3 29.7 G1馬
9 5 アサクサデンエン  1 32.6 G1馬
10 8 キングストレイル  9 34.1 3歳
11 4 ハットトリック   5 35.7 コース適性?
12 7 ホオキパウェーブ  10 43.0 前走勝ち
13 12 ダンスインザムード 10 53.9 去年の2着
14 1 ヘヴンリーロマンス 6 75.8 前走勝ち
15 11 ストーミーカフェ  6 82.5 逃げ、3歳
16 18 バランスオブゲーム 4 82.9 
17 17 アドマイヤグルーヴ 4 96.0 去年の3着
18 9 メイショウカイドウ 0 155.0
上位人気はリンカーンが安定勢力の武人気で3番人気になっている以外は本命にした記者の数通りのオッズになっている。ここはどうでもいい。注目はテレグノシス以下。このゾーンに本命を打った人が364人中69人も存在する。このゾーンから穴党は思考錯誤して本命を叩きだすのである。で、このゾーンの中でも上のほうにはわりと馬柱に書いてある情報から目につきやすい馬がくる。テレグノシスなどは前走の2着をだいぶとりあげられている感じだろう。


面白いのはホオキパウェーブが疑似壁になっているところ。次のダンスインザムードテレグノシスと同じ◎の票を集めている。で、ヘヴンリーロマンスだ。6人が◎をつけている。約1.7%。単勝支持率が1%*1ほどだからやや上回る。これを見ると、実際のオッズは競馬新聞のオッズからさらに上位人気のほうに寄っているということがわかる。その中でも、本命に選ぶ人が世の中というか競馬新聞記者300人の中に6人いるという事実*2。これは自分の予想が甘いとしか言い要がない。これまでなんとなくしか感じていなかったし、「競馬記者など対したことない」なんて言う声もエセ馬券者からは聞こえるが、今日断言できるのは「素人(馬券的素人でなくとも)よりも競馬新聞記者が相対的に格上」という事実だ。



ところで◎ってNANDA?


競馬新聞というのは枠順も決まらないうちから予想を出す必要があり、団子うちの印は各個人によって認識が違う。ひとくちに◎という印をとっても1着を想定する人、馬券の軸を想定する人、3着に入りそうな穴馬に◎をうつ人などがいる。意識の違いはあって当然だ。もちろん、記者個人でもレース内容によって◎の気持ちは違うだろう。


ボロ株観光TVではその間違いをなるべくなくし、読者に意志をシンプルに伝えられるように、◎は連軸というスタンスをとっている。また、3連系やワイドの軸にする場合は★という印をうつことで対応している。あまり使ったことがないがBOXにする場合は印はなくても良いと思っている。まあ、そもそも買い目、金額配分まで公開しているのでどういう買い方をしようと思っているかが伝わらないということはないかと思う。


このように各個人で印に対する思いは違う。それゆえに、新聞紙面上でそれを読みとるのは容易なことではない。


つづく…全然余裕ないのになぜ更新がテキパキいくの



エリザベス女王杯


何も考えずに馬柱だけ見てなんとなく人気なさそう…ってことで中穴で選ばれるのがエルノヴァレクレドールオースミハルカマイネサマンサライラプスといったあたり。とくに、エルノヴァは安定感から去年も4番人気になっているくらいだから今年も5番人気だろう。また、休み明けということを度外視してウイングレットヤマニンシュクルに手を出すことができる。


つづく…

*1:この日の単勝配当には控除率+税金入れてるので78.8くらいだからそれで計算

*2:6人中の多くは山本調教師から太鼓判を押されたと考えられる。しかも、これが関東版というのだから寒気すらする