競馬新聞の印がオッズを作る その2

この話の資料として俺は競馬記者評論家(自称)?のデータを使わせて頂いています。



その1はこちら
http://d.hatena.ne.jp/umanusi/20051110/p1


先日書いた「競馬新聞の印がオッズを作る」に対して頂いた意見をふまえて検討の続きをしてみたいと思います。


まず、イチローさんからコメント欄でこういう意見を頂きました。


競馬記者には役割分担があるのではないでしょうか。どんな穴がでても「誰々が的中!」と宣伝できるように、少数の記者は積極的に穴予想をするのだと思います。
大穴担当記者:無理くりから選んでくる担当の人というのはいますよね。彼らの仕事というのが、どんな穴がでても という範囲にあるのであれば「とんでもない穴が出たときに本命を打っていること」もしくは無理にでも的中につなげることが重要であって、そういうときに本命を打っていることができれば上司に誉められる。馬券は当たる。カニ食える。

続いて俺のコメント

ただ、ここでメイショウカイドウを誰も選んでいないあたりは彼ら(大穴担当者)もある一定の精度を持っているとも考えられると思います。このあたり、イチローさんはどういう見解を持っていますか?
に対してイチローさんのコメント

いわさしさんが書いておられる「彼らの一定の精度」と同じことかも知れませんが、競馬記者にもある種の説明責任があるかと思います。大穴の馬を本命にしたとき、どういう理由でそれを本命にしたのか、またそこに多少なりともどのような合理性があるのかを説明する責任です。
メイショウカイドウについては、たまたま本命にした記者がいなかったものだと思いますが、さすがに合理的な理由をつけてまで本命に押すことができなかったと考えることもできそうに思うところです。
たまたまなのかさすがに本命に押せなかったのかは気になる。

ということで、◎記者がいなかった馬というのを調べてみた。

アルゼンチン共和国杯

グラスエイコウオー 156.4 18着

ふむふむ。これはいないんだな。さすがに。

ファンタジー

クリテリウム    212.2 13着
ティーサー     112.4 15着
コスモダイナマイト  92.1 10着

こちらも100倍超の馬には本命なし。ただし、160.4倍のフォーナインミダスには本命が1人がいた。

フルーツラインカップ

カナハラサンサン  166  12着
スペシャルストック  71.4 6着
リメインフォレスト  86.8 15着

このレースには他に100倍超がスピニングマジック(144.9倍9着)がいたが、一人が本命にしていた。

ブラジルカップ

ドントコイタカトモ 260.8 15着
ジャズアップ    134.5 8着

ほーほー

カシオペア
最低人気のアサカディフィートで 45.5倍 に対して本命記者3人。本命をもらっていない馬はいなかった。どうも、大穴記者すら印をつけないのは100倍超の馬に限られるらしい。逆に言うと、それだけ注目されていない馬でないと100倍超にはならないとも言えるか。

磐梯山特別
トーセンビーイング 69.6 9着

天皇賞・秋
メイショウカイドウ 155  18着

福島放送
ラバヤデール    72.5  14着
ナイキアカウント  146.5 12着
マストビーエンゼル 140.7 4着
マストビーエンゼル惜しいな。これなら100倍超の馬が馬券にからんでいるレースさえあれば、本命記者がいない馬で馬券になった馬がいるかも

ということでここから方針を変更して100倍超の馬が馬券になったメインレースを調べてみた。
と、その前に無印馬発見

スワンS
ウインクリューガー 53.6 3着
◎0
○1
▲1
△16
スワンSではウインクリューガー、マストビーエンゼル、ゴッドオブチャンスが無本命。その中でウインクリューガーが3着に入った。あぶねえ。無本名馬は無条件で切りなんてところまでいくところだったぜ。3連単は1084310円。100万馬券をあてるにはこうすればいいのね。


そういえば、俺の年一の本命タイギャラントはどうだったんだろう。


阿蘇ステークス
タイギャラント 61.7 2着
◎3
○0
▲1
△33
3人か。60倍なら仕方ないな。△が33人もいるし、まだまだだな。年に一回くらいは無本命馬に自信の本命を打てる予想をしてみたいものだ。そんでカニ食いたい。ちょっと、ここまでが長くなりすぎたのでつづきは今度で。

続いて頂いた意見、みんなの予想を超えてより

まず、単勝支持率とは人数ではありません。
人数比と金額比では違いが出てもおかしくないでしょう。

例えば、穴馬を買うときの方が投資金額が少なくてすむとか。
もっと言えば、新聞記者にも当該レースにおける投資金額の違いはあるはずで、
100円で遊ぶ人と、100万円賭けようとしてる人では同じ◎でも重みが変わります。新聞では無理やり穴を狙う役目もかかせません。

そういえば、穴馬を買う時のほうが投資金額が済むという考え方を忘れていました。というのも、俺の場合は上位人気馬を消した数で投資金額があがっていく方式を採用しているので穴を本命にするときのほうが投資金額があがるんですよね。
実際は穴馬を買う時の投資金額を控えるほうが多いのかな?みなさんはどうでしょうか。 単勝 という馬券は上位人気の支持が大きそうな性質を持っているので、進藤さんの主張するように単勝支持率と記者の◎印率を単純比較したのはあまり良い比較とは言えなかったと思います。


で、総括すると大穴記者のことや ◎の重みがそれぞれで異なること を考えると、「素人(馬券的素人でなくとも)よりも競馬新聞記者が相対的に格上」とはちょっと言いすぎでした。無本名馬ウインクリューガーが3着にきてるし。


つねずね考えていたのは「競馬新聞がオッズをつくる」→「無印が普通に来る」→「競馬新聞対したことねえ」(推測1)という感じだった。
を「ヘヴンリーロマンスを本命として拾える人間がいるなんて、競馬新聞記者もそこそこやるじゃん」くらいに書き替えておきます。


意見をくださったイチローさんと進藤さんありがとうございました。この話はこれからもちょくちょく続けていくのでまた何かありましたらよろしく。



と、ここで俺は競馬記者評論家(自称)?エリザベス女王杯の印が更新されていた。本紙記者15人の本命は!

          ◎○▲△
スイープトウショウ 8601
エアメサイア    7710
ヤマニンアラバスタ 0195
オースミハルカ   01210
アドマイヤグルーヴ 00210
マイネサマンサ   0018
レクレドール    00011
ヤマニンシュクル  0006
関東の新聞でヤマニンアラバスタ本命がいないなんて驚きだ。結果的には3強オッズになると思うけど、輸送がどうかってのを結構嫌われてるのかな。本紙ではそのリスクはとれないと。