アパパネ

まずはアパパネのことを考えなければならない。



アパパネについて。


いわずとしれた二歳女王にして、二冠馬。GI負け無し。


本来なら二歳のときからクラシックでは無敵で不同の本命で一倍台でもおかしくないのだが、前走がだらしなく負けたという印象をもたれている。どこか、三冠よりも新しいチャンピオンをという声が高そうだ。
あとは武チュンサンのG1連続勝利というやつにリーチがかかっていて、ピサでロストした分をここのアプリコットフィズで取り替えしたいという思い。二十年という時は尋常ではなく、勝ち続けてきた武チュンサンの齢四十一にして勝つとしたら、やはりここだろうか。
しかし、有馬記念。それもピサで。背水の陣をしかれた上でやっぱり武だったかとそんな競馬を観たい気もする。


アパパネに話を戻そう。

一強といっても疑いがかかるのはむしろ楽な競馬になるのではないか。

スティルインラブもきっちり巻き返して三冠をとった。

とはいっても、そこまで無理矢理に逆らう気持ちもなく、とってくれるのなら三冠でエリザベスや有馬記念に出て盛り上げて欲しいという気持ちもまたある。

アパパネはトライアルで、チューリップでも負けている。

これはどういうことかというと、映像からみるにポンとゲートをでるのがうまいので思わず先行してしまうのだが、蛯名がそうなのかアパパネがそうなのかは別として、新骨頂は差し足にあるのだと思う。十中八九はオウケンサクラで決まりそうだった桜花賞も最後はきっちりさしてきた。それがトライアルではマークされて一瞬の脚にやられると。そういうパターンになっている印象を受けた。

ノリと蛯名が印象的なオークスだって、あれこそが末脚という決め手できっちり差した。
そういう星の元にあるのだろう。ノーザンダンサーテイエムオペラオーっぽい強い勝ち方である。今回はきっちり体も絞って、外枠。影響もなくグイグイさしてくるのは容易に想像がつく。

アパパネ

神の名だということだそうだ。

四つ目の冠を得るため、女王が強い勝ち方をする。

そんな秋華賞であっても良いと思う。