白い巨塔 第15話

里見は大学をやめることになった。凄い人間像だ。医学はつねに正しくあるべきという根本を考えさせられる。医者はプロであるべきと望むことであり、財前という医者はプロである。プロとして他人の意見を取り入れずに失敗することだが、この裁判で財前が負けるようなことがあれば誤診という一点なのだろうが、結局整理してみると

  1. 里見(柳腹)の意見を無視した
  2. 検査をせずに手術をした(手術がおそまれば危険という名目)
  3. ワルシャワにいった
  4. 容態の悪化をみすごした

それにしても、優秀な人材が受け入れられない大学病院ちうか医局というシステムはおそろしいものであることはわかる。

今回、重要なポイントとしては財前が教授回診のときに看護婦の意見をとりいれたことと、里見の研究室にいったところである。このドラマには里見の研究室に財前がいくシーンは何度もでてくるが、里見が財前のへやにいくのは実は手術の相談のときだけなのである。財前には患者や部下に対する人間身がないようにみえるが、実は人間くさすぎる。柳原に対して、期待しているといっているのも本当なのかもしれない。
財前は医局に守られるが、このドラマが暗に示唆しているのは財前・里見という医者が浪速大学から消えていくことの危険性と残る医者が目的意識の薄い技術のない人間だということであろう。