「これはおまえの物語だ」
トンネルを抜けるとそこはまばゆい光につつまれて
緑の大地と輝く太陽に祝福される
初夏の芝に立つその18頭の姿には羽根が映えているか。
一歩、一歩を踏みしめて歩き出す若駒達
この中の1頭が歴史に名を残す
刻むその一完歩ごとに
それを見守る人全てのドラマが待つ
高々と鳴り響くファンファーレに僕らは血を燃やす
狭いゲートに閉じ込められ闘志を燃やす若駒
近くで聞く歴史の重さ
人の情熱に耐えられずいきり立ってしまう馬がいる
冷静に闘志を燃やしつづける馬がいる
ダービージョッキーの栄光を狙う男がいる
ありったけの思いをぶつけるあなたがいる
何が待つ?
もう、待ちきれない。
さあ、祭りの始まり始まり
スタートはほぼ揃う。出遅れるのは武豊の専売特許だ*1
そのなかで誰が逃げるのか。マイネルマクロスがおって気合をいれる。2番手にダイワメジャー、続いてメイショウムネノリ、その外にコスモバルク。その外がコスモサンビーム。キングカメハメハはコスモサンビームにかぶせられて最初の3Fの主導権を握られるだろう。
皐月賞後
スタート後 1コーナーでの位置どり
1 3 2
4 6 5 7
8 10
9 12 13 11 14
15 17 18 16
ドドリア「岡田さん。コスモサンビームの力はこんなものではない。お願いします。この馬にはマイルが合っている。NHKに行きましょう。」
フリーザ「うむ。いいでしょう。NHKからダービー。悪くないでしょう。好きにおやりなさい」
NHKマイルカップではぶっちぎられた2着
ドドリア「岡田さん。今回は…相手が強すぎた。それでも、この内容のレースはやはり伊達ではありません。岡田さん。今の古馬マイル路線はデュランダルも好調さに欠けていて一角を崩すチャンスがあります。安田記念に行きましょう。」
フリーザ「いえ、サンビームはダービーに使うことにしています。鞍上は四位君にもう一度おねがいしましょう。」
ドドリア「岡田さん。この馬は2400mの競馬は合わない。それに勝ったキングカメハメハは2400mのほうが合う馬だ。皐月賞→NHK→ダービーのローテーションはきつすぎます!馬体も仕上がるはずもない。」
フリーザ「貴様!私に意見する気か!馬体は仕上げなくて結構。適当にDWでもやって負担のないようにしましょう。四位くん。君の仕事は…わかってるね」
ダービージョッキーになれる人間というのは極一部の力量のある騎手。そう何度も勝てるものではない。その上で、良い馬にめぐりあう運と信頼を必要とされる。コスモバルクの鞍上五十嵐は若干28歳。武豊がダービーを制したのは29歳だった*2。藤田*3とデムーロ*4は24歳でのダービー制覇をなしとげた。最近の競馬会には若者をいためつけようというベテランが存在しない。とくに、今回の先行馬はコスモとマイネルばかり。むしろ、危ないのは…
2コーナーでの位置どり
1 4 12 6 3 2 7 16
8 9 10 5 14
15 17 18
13 11
今回の人気上位に乗る騎手はデムーロ以外はいずれもダービーでの連対経験をしていない。とくに蛯名騎手は新装2400mでの成績はいいもののダービーでの幸運にはめぐまれていない。
キングカメハメハ 安藤 44歳 ザッツザプレンティ3着 0-0-1-1
コスモバルク 五十嵐28歳 初
ハイアーゲーム 蛯名 35歳 ホッカイルソー 4着 0-0-0-11
キングカメハメハはNHKマイルカップを勝ったクライで、王者ぶりすぎた。ラジオたんぱにも皐月賞トライアルにもでていない。裏路線。唯一表舞台に立った京成杯を思い出してみよう。2走目ではない。3走目なのだ。レース慣れした者ならあの表舞台での敗北を経験してはいけない。メイショウバトラーと一緒にでれないときのコスモサンビームの切れ具合をなめてはいけない。一度ぶっちぎられたキングカメハメハ。四位にはなんとしてもカメハメハに先着しろ。という伝令が出ているはずだ*5。
4コーナーでの位置どり
1→4 3 6 2 7
9 8 12 10 5 14
15 17 16 18
13 11
そう、フォーカルポイントだ。
弥生賞1番人気ながら5着。皐月賞ではなにもできなかった9着。8着はマイネルブルックだった。きさらぎ賞から直行の皐月賞挑戦は過去どれだけ数えても間隔が空きすぎているのは明白だった。だが、今回は見据えて早くから調教をはじめることができた。ダービーでは2連対。いずれも鋭い脚をつかったものである。きさらぎ賞で使った脚が2頭に届くかは藤田先生が計ってくれる。
結論
◎コスモバルク
○マイネルブルック
▲ハイアーゲーム
△ダイワメジャー
◎から馬単
明日はビシッときめて行こう。岡田がフリーザになるのも仕方ない。それがダービーだ