ローズステークス/セントライト記念

ローズステークス


恋に恋焦がれ恋に泣く
春の勢力が変わらずに秋のトライアルへ挑戦してきてサンデーサイレンスの系統が12頭中8頭、1頭が父タイキシャトルHail to Reasonの系統、2頭がMr. Prospectorである。ノーザンダンサーもグレイゾブリンも一頭もいない。この牝馬が繁殖にあがっていったらと思うと考えさせられるなあ。まあ、そんななかで今日の中山ではさっそく未勝利からマイネルラヴが勝ちあがり、カンナSでもマイネルラヴ産駒が勝つという素晴らしい活躍を見せていた。2歳は新種牡馬が面白い。


話をもどして、今回出走する馬は抜群のスタートという馬がいない。出遅れ癖のあるスイープ、ヒカルドウキセイは偶数枠に入ったことでそれほど悪いスタートになるわけではないだろう。おそらく前に行くのはグローリアス、アズマ、メイショウオスカルミスパスカリ。武豊騎手は誰も行かないというときは自分がハナに立って向こう正面で一気にペースを落とすというレースをするはずだ。本来、武豊が逃げているのならばからんでいく騎手はいない。ただ、今回先行する中にはグローリアスデイズミスパスカリがいるが、これらの馬は権利をとりたいために武豊にポジションを一個譲ったとしても後ろのスイープが追いこめる展開よりはマシと考えるはず。


レースはスローで進んでいき、3コーナーでも動こうとする馬はいないだろう。スタミナに自信がある馬がいないからだ。3〜4コーナーを団子状態でレースが進むということは内側にいる差し馬はかなり不利を受ける可能性が高い。そうでなくても、抜け出すスペースがないはずだ。ヒカルドウキセイ武幸四郎あたりは外に持ち出してでも自慢の脚を炸裂させようとするだろうが、池添騎手は余裕をもっている馬で無理をさせないレースをするだろう。こうなればレースは直線での先行残りのレースとなる。


グローリアスデイズ アズマサンダース メイショウオスカル
この3頭が先行した上で34秒台前半の脚を使うことができる馬。また、グローリアスとアズマは1勝馬ということからも権利をとりたい以上に賞金を取りたいという2頭。とくに、アズマサンダースは勝ちしか見えていないので、後ろに差されることを覚悟の上でメイショウオスカルを捕らえにいく。


メイショウオスカル
最後まで追いつかれなかったフローラSはともかく、他のレースでは春は他馬によられると粘るものの先着を許してしまう爪の甘さがあった。先着を許した馬を見ると速度差に弱い。先行勢のなかでは、強烈に切れるわけではないダイワエルシエーロには抜かせない競馬ができる。


夏の上がり馬の中から取り上げたヒカルドウキセイだが、唯一の美穂からの参戦。テン乗り武幸四郎騎手。右まわりでは全く実績がないところまで含めるとスローで狙える要素はかなり少ない。むしろ、先週のサンデーサイレンス馬場で唯一連対、圧勝したミスプロミスパスカリ。成績を見ているとダート馬と見越されてダートと短距離を使っていたが、先週の勝ちあがり方は2着に0.7秒差。ラップに13秒をはさんだにも関わらず4Fでかなりタイムを縮めていて、最後は余裕残しのゴールということも含めてタイムだけ見ると優秀。こちらのほうが先行力もあり、馬の気分次第で先行させる幸騎手だけにチャンスがあるだろう。スローの瞬発力勝負よりもまくりあいのほうが分がある。


未勝利  2:0.7 12.5-10.8-12.0-12.1-12.3-13.0-12.3-11.8-11.6-12.3
朝日杯CC 2:1.6 12.9-12.1-12.5-12.6-12.5-12.8-12.1-11.7-10.8-11.6
2歳新馬  2:7.0 12.9-12.0-13.9-14.2-13.6-13.8-12.4-11.6-11.0-11.6
1000万下 2:0.2 12.5-10.8-11.9-11.7-12.3-13.3-12.3-11.8-11.4-12.2


グローリアスデイズ
この馬は脚を余すことは許されない。また、メイショウオスカルに対してはフローラSでギリギリ差し届かずという競馬をした経験がある。これを踏まえると今回は逃げるメイショウに対してアズマ、ダイワあたりには差されてたとしてもメイショウだけは抜いて権利を取ろうという考えが浮かぶ。フローラSでは仕掛けが遅れてギリギリ届かなかったが、ここでは脚を使い切る競馬でどれだけ通用するかという流れだろう。
それならば、出走する中では2番めに速い差し脚があり先行した上でその脚が使える。また、デビュー*1から中距離を意識した馬で調教を見ても成長が伺える。中距離の経験のないスイープやダイワ、札幌2歳Sのみの経験というアズマは追いつけない可能性が高い。


恋に恋焦がれ恋に泣く 心から Ah 愛しい oh Teenage Memories
これはGLAYが売れていくきっかけとなった"グロリアス"の歌詞の一部である。彼らがこの曲をきっかけにスターダムにあがっていったようにこの馬に乗りこの馬をきっかけに柴原騎手が成長していくグローリアスデイズになればいいと思う。


グローリアスデイズ
メイショウオスカル
アズマサンダース
スイープトウショウ
ミスパスカリ




1.グローリアスデイズの柴原騎手が脚を余さない覚悟で攻めたとき


・マクリ合いになると、オスカルはパスカリやスイープにまで抜かれる可能性
グローリアスデイズアズマサンダース→オスカル 838.4
                   パスカリ 2271.1
                   スイープ 474.1

・オスカルが残るのならば、後ろの出番はない
グローリアスデイズ→メイショウオスカ→アズマ 1006.5

・マクり合いでアズマが勝った場合
アズマサンダース →グローリアスデイ→オスカル 620.0
                   パスカリ 2133.7
                   スイープ 360.5

7点

2.あんまり考えたくないけど、アズマが先に仕掛け、グローリアスが躊躇した場合

アズマサンダース →メイショウオスカ→グロデイ 510.3
                   パスカリ 1114.0

2点

計9点


オッズから見ると2はいらないし、1-1だけ買うのが良さそう。



追記


スイープトウショウについて
この馬を切るというのにはなにか違和感を感じてきた。その違和感の中心は"前有利"ということにつながる有力馬が前に集まっているという点だ。後ろのスイープトウショウの先行する有力馬の様子を見ながらというポジションは悪くない。3〜4コーナーで仕掛けてどれだけ外から交わせるか試すということもできる…0.5秒差内の範囲ならば上回る脚がある。ローズSでは、毎年1頭は必ず後方待機の馬が差してきている。負けたのはG1のみ。どんな距離でも最後の脚はしっかりしていて、中距離が合わないようなタイプではないだろう。と、ここまで考えると無理して外すのは違う。この馬が2,3着に入って来る場合を考えるとレースは3連単をやるレースじゃないかもしれない

*1:1800