スワンS/武蔵野S

京都11R スワンS 1400m


絶対君主デュランダル。その鞍上池添謙一にはもう1頭の短距離のお手馬がいる。


京都1400mというとローカルスプリントを先行して圧勝できるような適性が求められる*1マイルCSの前哨戦のふりをしたスプリンターズSの前哨戦というのがかつての姿で今もその名残からかスプリンターズSに出走した馬の叩き3走目となっている。
今年は前年の勝ち馬ギャラントアローと3歳最速馬メイショウボーラーの逃げ対決にマグナーテンあたりも加わる完全なスピード決着で1分20秒を切りそう。そんななか再び鞍上が帰ってきたのは…


勝ち鞍は全てローカル1200mとなんのことはないローカルの星であるシーイズトウショウ。それでもG1戦線でも好走しており、桜花賞2着は今だに光る実績である*2。2歳時には同じ条件のファンタジーSで2着。前走は相性がよくない中館騎手だったのが今回は池添騎手に戻る。また、函館SSからひと叩きもしなかったのはスプリンターズSだけでなくスワンSをステップとしたマイルCSまでも視野に入れていたからであろう。距離不安というものはコースの特性からしても考える必要はなく、斤量の56キロにしてもすでに2回経験済みで阪急杯では強豪を退けて2着を確保している*3。雨で力を出し切れなかったスプリンターズSの鬱憤を思いっきりはらしてくれそうだ。


メイショウボーラー
さて、この馬が多いに問題である。栗東に帰ってきて調教をつけだしているのがこの10月の3日。春に使いすぎたためか疲れがうまく夏にとれず始動が遅れることになってしまったようだ。こうなると鉄砲成績も文句なしなだけにどれだけ仕上げて来るか。期待のある素質馬だけに今年のマイルCSだけがチャンスというわけでもないだろうが陣営的には早熟なイメージがあるだろうから目標が先だとしても、9割仕上げくらいになるだろう。古馬相手に苦戦するタイプではないと思うし、久しぶりの1400mの流れのほうが合う。ただし、勝ちきれるかには疑問がある。



タマモホットプレイ
札幌で古馬相手にもまれたタマモホットプレイ。1600m以下では0.3秒差のシンザン記念以外は負けても0.1秒。スプリンターズSでは北海道から帰ってきたためかマイナス20キロ。それでも8着*4に粘りこんだ。内容もケープオブグッドホープに進路を採算カットされるような形であり、55キロを背負っても古馬と対等にわたりあえることを見せつけた。1400mは2戦2勝。京都もかなり得意なコースとなればここは上位。


シルヴァーゼット
スプリンターズSでの2枠から出脚でカルストンライトオに煽られてその後ろを追走。泥をかぶりながら真っ向勝負を仕掛けてゴールデンキャストにはきっちり先着というこの馬のパフォーマンスはかなり評価できる。ファルコンSも負けはしたものの内外の馬場差でキョウワに負けたものの内容は一番素晴らしかった。



3着にかなり入ってきそうなのはNSTオープン勝ちで、前走もマイネルモルゲンの楽勝のなかで外から無茶においこんできたマイネルソロモン。速めのラップのNSTを勝ちきる脚ならばここでも3着争いできるだろう。


ギャラントアロー
京都コースに戻って得意の条件の上に2番枠となればこの馬が巻き返して当然であろう。1400mでは京王杯で負けているが先行馬に厳しいあのレースと条件は違う。ただし、去年のローテーションとは違い休みあけ。使い詰めていた馬だけに3ヶ月あけていきなり動くかは疑問ではある。



ゴールデンキャストについて
幸騎手が先行することを覚えさせることによってもともとあった素質が上手く使われるようになったが、ギャラントアローがつくる超前傾ラップにまともについてきてちゃんと好走できるかというとそれは怪しい。おそらくギャラントアローとの相性は最悪。スプリンターズSのときも書いたようにこの馬が勝ちきるのはあくまで外枠であること*5、後傾ラップであることである。鞍上も変わって最大限の能力が出し切れるレースではない。切って然るべき


マグナーテンはマイルの流れでもすでにまともに追走できなくなっている。この年で1400への短縮は厳しいだろう。



ここはゴールデンやギャラントにも3着の可能性があることを考えると馬単
シーイズトウショウ
メイショウボーラー
タマモホットプレイ
シルヴァーゼット
ギャラントアロー
馬単
◎=▲
◎→△
5点

*1:テンシノキセキショウナンカンプリキアイタイカンギャラントアローとあげたらキリがない

*2:まあ、CBC賞のほうが凄かったが

*3:しかも、サニングデールが57キロ

*4:デュランダルと0.6差

*5:これは一応クリア