エリザベス女王杯 その1 〜一点突破ならず〜

エリザベス女王杯ファインモーションマイルCSに向かうようだ。絶対の本命がいなくなり、牝馬限定戦にばかり強い馬の3強勢力が作られそうな雰囲気。3頭とも京都巧者で牝馬限定戦では掲示板をはずしたことがないという堅実さ*1。関西でやる条件もプラスであり死角はないようにも見える。となれば中途半端な役者は絡むことはできない。より厳しいレースを戦ってきた馬でないと無理。



どれだけ待ったことか


府中牝馬Sからのたかが1ヶ月。長かった。天皇賞でみごとにダンスインザムードが2着。牡馬相手でもひけをとらないところを見せつけた。さらに、世代代表アドマイヤグルーヴも破ったということで牝馬のなかで3歳>4歳のような序列ができているかもしれない。あの条件のあの2頭においてはそうかもしれない。今年の4歳牝馬は相当にレベルが高く層が厚い厚い。3冠馬スティルインラブは牡馬相手に苦戦、ライバルアドマイヤグルーヴも前走がようやくの3着だった。しかし、その2頭の3冠戦を見ながら成長した馬達がいる。オースミハルカチアズメッセージメイショウバトラー古馬になり牡馬相手にも負けないレースを見せてくれているのは小倉牝馬Sがあったなら圧勝できるメイショウバトラー



府中牝馬


8枠16番。とんでもない枠を引かされた。それが試練なのだ。エリザベス女王杯に出走するにはここで勝ってはいけない。外から内にいくまでのハナを切るのにかなり脚をつかった。2コーナーにさしかかる登りでようやくきちんとハナをとるところからペースをちゃんと落とせるのがメイショウバトラーの凄さだ。ONとOFFがこれほどしっかり分けられる逃げ馬はそうそういない。レース後、幸四郎騎手はいくつもりはなかったと言っているが絶対にいったほうが持ち味が出る。変に控えたりしないでくれ
12.6-10.9-11.8-12.2-12.1-12.0-11.3-11.0-12.3



武幸四郎


最初に彼がメイショウバトラーの手綱をとったのは前走で乗っていた幸騎手がスティルインラブに乗るからだった。体のあいていた幸四郎だが、調教をつけたくらいで把握できる馬ではない。レースにいくと好枠にもかかわらず最初の直線でなにもぜずに馬群に入れる。向こう正面でどんどん順位を落として行き、勝負所でレースになっていなかった。それでも陣営の期待は高く、次の目標エリザベス女王杯へ挑戦する。今度こそという気持ちだがスマイルトゥモローの超暴走ラップに単独でついていかされかかるというハメに合う。立てなおしの準OPで柴田騎手に乗り変わり、阪神牝馬で四位騎手に。誰も乗りこなせない。やり直しだ。
再び幸四郎が手綱をとったのが再度の小倉凱旋。美しいラップを刻み快勝。おみごと。小倉大賞典では藤田騎手に乗り変わり。リーチがかかったままの全10場制覇をサポートした。つづく中山、福島牝馬Sではハナを暴走トーセンリリーにとられて持ち味を出せず。
佐藤哲三が手綱をとった北九州記念メイショウバトラーは超高速馬場の小倉において途中で11.2を挟むという凶悪なラップでレコードを演出。それを粘りきる3着。このときすでにエリザベスの栄冠が見えていた。
12.2-10.6-11.9-11.5-11.2-11.6-11.3-11.5-12.3


手綱は再び幸四郎へ…

*1:アドグルのオークス以外