エリザベス女王杯 その3 〜本当に堅いのか?2頭目の狙い〜

鮭のつくりの部分をたてに読むと




で今日は鮭の日だそうだ。そんなこといったら焼鮭に焼酎飲みたくなってしまったではないか。
なんにしても、駄洒落でもきっかけをつくってくれるのはうれしい。村上市では鮭を余さず食べるそうだ。新潟地震の被災地でもある村上市、被災者の方は鮭を食べて栄養をつけているだろうか。



さて、エリザベス女王杯


なんとなく新聞紙上では3強で堅いという雰囲気がある。それはもちろんこの3頭が牝馬限定戦において、強い競馬をしてきているということにあると思うのだが今回に限っては3頭ともに不安な要素を残している。


また、過去のエリザベス女王杯を見ても連対馬どころか複勝圏に入った馬は全てG1連対か年内の重賞連対があるというのも堅いと言われる所以だろう。それだけ多くの牝馬がこのレースを目指して調整しているということだ。だからこそ、勝ち馬は古馬のG1常連馬が秋をここ一本狙いという形*1かG1の勲章を持たない馬がここ一本狙い*2で勝ちにきた形である。2着馬はさらに顕著でG1馬かG12勝のダンスパートナーしかがいない。


だが、今年の3強はというと・・・


アドマイヤグルーヴ
京都大賞典時から天皇賞に対する意欲が強く、天皇賞に向けた調整。もちろんここに意識がないというわけではないが、牡馬相手に限界の体重で好走してしまった反動は大きいはず。私は調教一本で状況がわからないが、ベストで出てくることはないだろう。


スティルインラブ
春は目標が定まらずに牡馬相手に中途半端な仕上げで望んだため、斤量にも負けてしまった。秋は去年獲っていないからこそこのレースへの執着は強いかもしれない。ただ、今年は前走でみすみす先行を残してしまったように甘いレースが多い。すでに3冠という勲章があることも甘さになっているのかもしれない。


スイープトウショウ
ローズSの消耗が大きい秋華賞を勝てなかったら狙うつもりでいたのだが、かなりの好タイムで勝ってしまった。そのため近い脚質の武豊にみっちりいじめられることになるだろう。この2戦の疲労とG1をとってしまったモチベーションからすると追い込み一本の3歳馬にとって古馬勢は全く甘さがない。


3頭とも不安を抱えている。そのためか、条件馬までが登録してきて久々にフルゲートになった。今回はここ数年の流れとは大分違うと考えたい。



展開


間違いなくハナをとるのはメイショウバトラーで競りかける相手もいない。ペースは道中に13秒を挟むラップになるだろう。そうなってくると、久しぶりのフルゲートのエリザベス女王杯。4コーナーでばらけることはない。その上、スイープトウショウにとっては秋華賞で大外まくりで差しきれてしまったことが池添のなかに外をまわしても能力を出し切れれば勝てるというイメージがあるだろう。だが、メイショウバトラーの逃げはそういう流れにはさせない。上位に入れるのは内をすくって不利なく差してきたときだけだろう。


この展開で勝つにのはメジロドーベルのときのように馬群のなかで我慢しても自分の力で馬群を切り裂いて抜け出すことができる馬だ。メイショウバトラーの相手にはそんな馬を選びたい。思い出してほしい。前横を挟まれた苦しい状況から馬群をぶちこわし、降着しなければならないほどふらつきながら強烈な脚をつかった葦を・・・



松永幹夫


ヤマニンアラバスタにとって、関西の騎手を確保したこと、その上このエリザベス女王杯において特別のアドバンテージを持つ松永騎手を確保できたことはこの上ない条件*3。また、関西遠征*4の際につねにマイナス体重の状態で望んできたヤマニンアラバスタ。とくに、秋華賞のときは金曜でなく土曜の直前入りをためしたりと条件を変えてみたりしたのだが状態はあがらず。それが、今回は1週間先に栗東入りしている。ここまで勲章を与えられなかった馬だからこそ調教もぎっちり乗り込んできている。
もともとアラバスタの陣営はG1の常連でもなんでもなくヤマニンアラバスタこそが2頭目のG1挑戦馬だったのだ。それこそ、何が正しくいことなのかもわからない。だからこそG1なのにベストの状態で出せなかったり、柴田騎手に乗せ変えたりすることを平気でやってしまった。もちろん今の時点で重賞を勝てずに準OPクラスなどというのも挑戦したのがダンスインザムードに荒れ馬場を凄い脚でせまったフラワーCのみで、あとはいきなりG1に挑戦したりしているからだ。4回のG1で学んだことの蓄積からの1週前栗東入り。それに、牝馬のプロフェッショナル松永幹夫がタッグを組むことで、一つ次元の違う競馬ができるものと考えている。


今でも、私は3歳世代でダンスインザムードと肩を並べられるのはベストの状態のヤマニンアラバスタだけだと思っている*5


なんにしても、関西の長老が松永幹夫というのはなんか違和感があるが、松永幹夫がこれだけの牝馬に乗る女王杯を楽しみにしている。

*1:ダンスパートナーメジロドーベルファレノプシス

*2:アドマイヤグルーヴトゥザヴィクトリー

*3:つい、本命にしたくなるほどの

*4:いずれもG1

*5:ますます本命にしたそうな文章だな