ガイアの夜明け 〜残されない地方競馬。存続か廃止か〜

これほど良い番組の出来ならもっと宣伝しておくべきだった。


現在の地方競馬は赤字をかかえた分を税金で補填するという状況。ハイセイコーに始まる競馬ブームで大きな財源となり黒字の収入から一旦下火になり、オグリキャップによってもう一度盛りあがった競馬ブームがしずまるのとバブルがはじけるのが重なっていき赤字に転換。経済が上向きだったのに加えてオグリキャップの出現で救われた地方競馬主催者は赤字に転換しても、それを上げようとする経営努力はほとんどなされなかった。新しい企画、アイデアが向かない仕事だからつのる赤字。岐阜県高崎市は廃止することを決めた。競馬法改正によって民間の参入も可能になったにもかかわらず、廃止せざるを得ないという結論。


今、地方競馬場は観客をよぶことに努力を続けている。荒尾競馬場宝塚記念ダンツフレーム*1高知競馬場ライブドアとの提携を決めた。


競馬というエンターテイメントは素晴らしい。走る馬の姿は美しく、騎手の駆け引きが泥臭く、なにより自分が予想する馬の馬券を買って、レース展開を買って的中したときの喜びは応えられない。しかも、レースが始まるまでの高揚感が数時間も続くのに対してレースは1分かそこらで決着する。他のスポーツが決着するのにかかる時間と比べると一瞬。だからこそ、10万人以上の人間が集まる。レースというのは馬券が買えなかったとしても、誰もが楽しめるものである。


ハルウララの例をとってあげるでもなく、ハルウララでさえ4コーナーまでその楽しみは消えない。歓喜と失望は直線だけで決まる。マスコミがとりあげさえすれば、競馬を知らなくても中身を見るだけでも楽しめるのだ。


だが、ブームになったお客さん*2が離れていくのはやはりあまりに鉄火場くさい雰囲気だろう。また、中央競馬とは違いTVで芸能人に予想されて、放映されるような大レースに出走する馬はいない。だから、地方からブームとなる火付け役になる馬が登場する周期にまわってきた去年は重要だった。登場したのはハルウララコスモバルク。マスコミに火をつけたのはハルウララだった。今年は多くの古馬が現役として残り、コスモバルクが劇的な勝利をするのに格好の状況。凱旋門賞ノースライトをやればタップダンスシチーに勝てるはず。ぜひとも、来年はデルタブルースと名勝負と呼ばれるレースを繰り広げて欲しい。


途中から話がそれましたが、実によくできた番組でした。



もう少しコスモバルクの話をする。


私は有馬記念のやる気のなさの原因は北海道に帰らなかったことにもあると思う。北海道からの遠征というのは確かにきついが、帰るということは単騎放牧に出したようなものでありリフレッシュできるというメリットがある。最も状態が良かったのは1週前から栗東に入っていた菊花賞時。日経賞から天皇賞・春というローテーションなら、菊花賞と同じ間隔で望むことができ全く同じ調整をすることで相当良い状態で望むことができるだろう。加えて、3000mと違いスタンドまでに距離のある天皇賞・春における淀の3200は菊花賞よりも先行馬が有利な状況になりやすい馬場ができる時期なため上位入賞できると考えている。3着までに入って直行で宝塚に行きさえすればかなり良い勝負できるだろう。


1997年のリベンジ*3コスモバルクのリベンジ。天皇賞・春は面白い*4

*1:これはちょっとフレームが調子を戻さないが素晴らしい試みだと思う

*2:どういう意味だよ

*3:日経新春杯 〜1997年の天皇賞が浮世に蘇ろうとしている〜 http://d.hatena.ne.jp/umanusi/20050117#p1

*4:チャクラが覚醒するのがネタとしては一番面白い