フェブラリーS

結局はアドマイヤドンに勝てるのはどの馬かということである。
ダート成績8−3−1−2
着外になったのはドバイワールドカップと中山で行われたフェブラリーSのみ。中山とドバイを除くとパーフェクト連対でG1を7勝、そのうち6つが1番人気である。今回はようやく2番人気。もちろんメイショウボーラーがいるからだが、この秋の競馬を見ると絶対君主だったアドマイヤドンの反応が遅く、抜け出した馬に出し抜けを食らっているのも確か。それは集中マークで外に出してレースをせざるを得ないということがその原因のひとつ。今回、メイショウボーラーにマークが向くなら内をついての競馬ができるかもしれない。このアドマイヤドンに先着するのは容易なことではない。

アドマイヤドンより前で競馬して粘り強い
・差しにかかるときの反応が速く内をすくって36秒のあがりを使える

こういう競馬ができる馬がアドマイヤドンに先着できる。

JCダート 2着 タイムパラドックス
フェブラリー1着 (サイレントディール)
JCダート 2着 PLEASANTLY PERFECT
エルムS  1着 (トシザボス)
フェブラリー11着 ゴールドアリュール
JCダート 3着 イーグルカフェ

フェブラリーSはかなり枠と展開に左右されるレース。東京1600mは引き込みの芝で加速してから直線500mでポジションを争うため、ハイペースになりやすい。基本的には前に行くならスタミナがあって長く良い脚を使えなければ粘りとおすのは難しい。
逃げたい馬がどれだけいるかが問題なのだが、積極的にハナをとりたいとするならユートピアくらい。引き込みの芝も含めるとメイショウボーラーより速くいくには相当な足を使うことになるだろう。メイショウボーラーがいるとはいえ、アドマイヤドンが後ろに控える限りペースをあげるのは得策ではない。先行争いはあっさり落ち着く平均ペース。

メイショウボーラー
前売で当然のように1.8倍をつけて圧倒的な1番人気となっている
ガーネットSでは相手も準OPあがりのサミーミラクルアタゴタイショウアグネスウイングというあたりでの圧勝だった。時計も1:10.2とすでにマイネルセレクトレベル。
さらに距離を伸ばした根岸Sでは相手も強化。追走するエコルプレイスあたりが積極的でなかったのもあって、さらにつきはなす一方の圧勝だった。逃げてあがり3Fが35.7というのは脅威的としか言いようがない。本来なら根岸Sを勝つ馬というのは東京1400mのスペシャリストの差し馬でフェブラリーSには直結しないというのが定説だが、この馬に限っては距離が伸びて、引き込みの芝があるのもプラス。問題は枠だけだったが一番芝を長く走れる大外。新王者最有力候補。

ユートピア
去年は2番人気に押されたが、粘りきれず。もともと気性が荒く、道中で逝きたがってスタミナを使い果たす癖があった。今年に入って芝のレースを使ったことで折り合いを覚えて、安田記念ではローエングリンに先着する4着。北九州記念では3コーナーでマクられて後ろにいかされながらも、レコード決着のところを0.4差の5着に粘った。この馬に関しては四位騎手の乗ったこの4戦が非常に大きかったといえる。南部杯ではテン乗り横山でアドマイヤドンを完封。
前年と同じく、JBCクラシック→ジャパンCDというローテーションを歩みいずれも0.9差で4,6着を確保。カイ食いも安定してきてほぼ一定の力を出せるようになった。東京大賞典アジュディミツオーにブッちぎられはしたものの展開のあやとも言える粘りこみ。
芝1600mのG1の成績*1を見ても先手を取れるし、メイショウボーラーの最も近くで競馬するこの馬がアドマイヤドンをねじ伏せて粘りこむ2番手。

シーキングザダイヤ
ダート経験は少なく1-1-1-0。中央のダートではまだ走ったことがない。だが、園田の1400mでノボジャックに競り勝ったあとに一気に距離延長した川崎記念タイムパラドックスから逃げ粘り、差しかえそうとする内容は相当に強い。4歳馬が多く出走しているレースだが、57キロで古馬相手に連対しているのはこの馬だけ。芝での連勝を見ても引き込みに戸惑うことはない。東京は未経験も川崎は左回りで、重要な条件はほぼクリアしている。東京コースにおけるペリエ騎手のフェブラリーS成績が2−1−1−1。どう逆らっていいかわからないのが正直なところ。

次にあげるのはピットファイター
ダートで負けたのは休みあけで大幅体重増で4着だったレースと前走の平安S。前走は外枠で初の関西遠征、仕上がっていた武蔵野Sから抜いていた。おまけにジンクライシスに閉じられて強引に外に行くという完全に勝ち馬と逆のレースをしている。ただし、ヒシアトラスはともかく遠征にしても契られすぎている。この程度でどうこう言うようでは先にあげた2頭に先着するのは難しいだろう。
武蔵野Sでもそうだが、東京1600では芝部分でリードをとれる馬なの、4番手あたりで追走することになる。前に行く馬をマークしてきっちりとらえるというのはバルジューの十八番。

以上の4頭がアドマイヤドンに先着できる下地がある。

パーソナルラッシュ
外枠なら次点としてあげたかった。かなり気性に問題があってぶっちぎったレースは外枠で砂をかぶらずに追走できたところが大きい。今回は5番枠。先入れとなると出遅れのリスクは高い。パーソナルラッシュがまともに出ればまわりには差し馬が集まっているため、サイレンスボーイユートピアあたりが重なってくることになるだろう。ここで上手くさばいていけるかが鍵。

タイムパラドックスに関しては1600m以下のレースを使ったのが1年前のフェブラリーSまで遡らなければならない。川崎記念で接戦を演じたシーキングザダイヤをやはり上にとりたい。
ヒシアトラスにも同じことが言える。1600以下となると昨年の根岸S8着。1700mのレースとして函館の大沼Sを使っているが、蛯名騎手への乗り変わりも強調できる材料ではない。

結論

メイショウボーラー
ユートピア
シーキングザダイヤ
ピットファイター
アドマイヤドン

馬連3点
◎=○、▲4000円づつ
○=▲ 1000円
◎=△ 1000円
ワイド1点
○=△ 1500円

計11500円

*1:NHK4着、安田4着