さあ、緑の舞台へ

■ 桜花賞回顧
・スタート
古馬オープンのようなきれいなスタート。なかでも、エアメサイアが考えられぬような絶好のスタート。ショウナンパントルは出遅らせぎみ、アドマイヤメガミエイシンテンダーマイネコンテッサあたりが遅れる。とくにエイシンテンダーなんてのは論外の遅れ方。
で、モンローブロンドが宣言どおりに逃げを打つ。テンの3Fでその性能を見せたのはデアリングハートテイエムチュラサンがハナを取りに行こうとおっつけているところを余裕の追走。オークス向きのタイプかと思っていたが、スピードタイプのマイラーのようだ*1
アドマイヤメガミもスタートの悪さをその後のダッシュ力でカバーして先行集団につけてきた。この先行力は次走で生かせそうだ。ここで、シーザリオは下げて来るデアリングハート接触しそうになる。それを横目にあがっていくのがラインクラフトライラプス。バランスを崩しながらもすぐに追走体勢に入れるのはフィジカルの高さを見せる*2


ラップタイム
12.2 10.4 11.2 12.3 11.9 12 11.5 12.0


・残り10F 3コーナーから4コーナー
ここでモンローブロンドが単独で先頭になる。佐藤哲三がペースを落とした所を察知できない馬がペースを落とすため、先行集団がかなりつまった状態でゴチャつく。シーザリオはギリギリでこの集団の後方につける。3,4,5,7,18あたりは全くついていっていない。
残り8Fを過ぎて先行集団が仕掛ける。この集団の後ろではエアメサイアは外、シーザリオは内を狙って動く。4コーナーのコーナーワークだけでシーザリオラインクラフトの直後につける。

・直線
速く動いたデアリングハートラインクラフトが襲いかかるところを粘る。ラインクラフトデアリングハートを競りつぶしたところで1完歩づつシーザリオが差をつめた。内で叩き合う2頭と馬場の真ん中を通っているシーザリオでは勝負にならなかった。結果はラインクラフトの勝利だが、脚色は完全にシーザリオが上回っている。バランスを崩したのを立て直したことととこの脚を見せられたらオークスはこの馬で決まり。という印象もつく。
出遅れて囲まれた中で良い脚を使っていたのがエイシンテンダーエリモファイナル

■ 結果

1着 ラインクラフト  フィリーズ1着 阪神JF3着
2着 シーザリオ    フラワーC1着 連勝中
3着 デアリングハート フィリーズ2着 阪神JF5着
4着 エアメサイア   フィリーズ3着
5着 ダンツクインビー チューリップ3着
6着 エイシンテンダー チューリップ1着
トライアルの中で唯一平均のラップを刻んでいたフィリーズ組が上位独占。桜花賞では珍しい傾向。

■ オークスへ向けて
まずはシーザリオでしょう。と言いたい所ですが1:33.5で走りきってしまった牝馬が6週後に同じ状態で出て来れるとは思えない。まず、ラインクラフトは買えないでしょうね。NHKマイルカップに行くとしても。
ライラプスは母の真似だか知らないがスイートピーを挟んでオークスに向かうようだ。松田師によると間隔をつめた方が良いだろうとのこと。せっかく桜花賞で人気を落とすことができそうなのにわざわざスイートピーに使うのは勿体無い。
ショウナンパントルは馬体重の上下でまるでレースにもなっていなかった。あれだけ坂路乗り込んだのがオーバーワークだったか。今年の成績の酷さは気になるが。
アドマイヤメガミ。よっぽどG1の流れが性に合ったのか、これまで追い込み一辺倒の直線勝負型が速い流れを楽に追走。最後はスピードの耐久力で負けてしまったが、これはオークスのことを考えると逆にプラス。もともと1800とか2000を牡馬相手に戦ってきている馬で、あがりも常に最速をマーク。チューリップ賞の賞金程度で1200万なので、除外大賞*3の最有力候補。鞍上池添騎手も心強。スイープトウショウとかデュランダルちっくな乗り方をして欲しいところだ。
エリモファイナル。全くマイルの流れについていない。だが、レース2番目の上がりを使っている。4コーナーで内に進路を取ろうとしたが塞がれて直線で外に持ち出すのにほとんどの脚を使っているだけにそのスタミナたるや驚くべきところだ。オペラハウスにドクターデヴィアスという血党の方が喜びそうなわかり易い穴馬になりそう。

*1:それでもオークスで好走しそうな雰囲気はあるが

*2:馬も人も。これはG1を取れないはずがない

*3:除外対象馬の大駆け