安田記念、というかタニノギムレット世代
いや、やっぱりシンボリクリスエス世代?それとも、ヒシミラクル世代?
現6歳の世代だ。ともかくも、この世代は個性の強いキャラが多過ぎて世代を代表する馬というとどの馬がいいのか迷う。アドマイヤドン、モノポライザーに始まり、ダービーを勝ったタニノギムレットから3歳で天皇賞、有馬記念を勝ったシンボリクリスエスに主役はうつっていく…だが、これにヒシミラクルとかノーリーズンとか酒の肴になるような馬達ばかり。年を越すとシルクフェイマス、ナムラサンクス、マイソールサウンドなんかも台頭してきたり。アドマイヤドンがダートでルドルフに並んでしまったり。最近ではアドマイヤマックスが高松宮記念を勝ってしまった。
で、こいつらヒシミラクルを筆頭にファストタテヤマとかいつ走り出すかわからない。マイソールサウンドなんて単勝回収率はやたら高いものの、マイルだとかその倍だとかの重賞を勝ったりしていてどこで買うのが良いのかさっぱりわからない。マチカネアカツキが2年休んで復活したかと思えば、メガスターダムは3年も休んだ。で、復活する。ローエングリンは操作ミスすると爆走。そのなかでシルクフェイマスなんてのはわりと安定感のあるキャラだったのだが、雨が一粒でも降るとキレるというモンテプリンスばりのワガママさをみせるようになった。テレグノシスは東京でしか走らぬ!という覚悟かと思えばマイルCSでは3着にきたりもする。
一番安定というとやはり常に強い競馬をしてみせたシンボリクリスエスか…
それぞれがそれぞれに勲章を掲げていくなかで、この世代の朝日杯からクラシックまで皆勤賞でそれなりに好走。怪我もなく順調に走っている馬がいる。
バランスオブゲーム
新潟2歳Sのレコードホルダーであった。勝ったレースを並べると
どんな名馬かと思うほどの輝かしい勲章。だが、G1成績は…。
新潟2歳S
弥生賞
セントライト記念
毎日王冠
中山記念
田中勝春はヤマニンゼファー以来G1での2着はあるのだが、勝てていないのは去年ハルウララとともに有名になった話だ。その勝春が乗りつづけたバランスオブゲーム。世代が変わり、ライバルが引退していっても走りつづけた。無事是名馬を地でいく馬。持ち前の先行力で直線向いて抜け出すレース。それは、この馬の守備範囲の中距離のG1ではかなり勝ちにくい戦法である。
およそ、適鞍と思えるレースでは差し馬が有利なコース形態。それでも、バランスオブゲームは横綱競馬をただひたすらに続けた。そして、差された。ときにはひっそりと馬群に沈んだ。それは、かつて私の好きな馬だったナリタトップロードにも似ている…
安田記念
マイルCS
天皇賞
だが、その戦法は開幕前半のG1前哨戦ではかなりの武器となる。バランスオブゲームは休み明けの前哨戦に強い。とくに関東のレース。輸送は苦手だ。関東の前哨戦G2では無類の強さを誇った。
ラストチャンス
関西ではとても勝てないとなると、この安田記念はバランスオブゲームがG1を勝つということに関してはいよいよラストチャンスと言えるだろう。田中勝春騎手にとっては久々のG1勝利というビッグチャンスでもある。
オークス、ダービーと東京競馬場はCコースを使ったが、今週からは再び仮策をはずしてのAコース。NHK,京王杯の流れを見ればこのAコースは内から抜け出す馬の脚を持続させてくれるバイアスが残っていることは明らか。そして、田中勝春という騎手はインをつく技術に関しては申し分ないものを持っている。はじめて関東のG1に中山記念からという最高のローテーションでアクセスできた。今年の安田は田中勝春の久々のG1制覇が見られるのではないか
…と思っていた。
だが、今年の安田記念はデュランダルこそ回避したものの、近年の中ではまともにハイレベルなマイラーが集まった。日本馬だけならともかく、香港から3頭。しかも、サイレントウィットネスなんて何年に1度レベルの馬である。デュランダルがいない今、この馬を倒せるのは全開のダイワメジャー、ダンスインザムードくらいかもしれない*1。
アドマイヤマックス
ウインクリューガー
スイープトウショウ
ダイワメジャー
ダンスインザムード
テレグノシス
ローエングリン
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
サイレントウィットネス
ブリッシュラック
ボウマンズクロッシングこれだけのメンツが揃えば、決してマイル適性が高い馬ではないバランスオブゲームは一歩後ろ。しかも、ローエングリン+サイレントウィットネスという前を速くしそうな2頭。だが、不甲斐ない競馬をしてきた京王杯組には勝てるのではないかと思えて。
*1:乗り役がかなりまずいが