宝塚記念

調教タイム



1着 スイープトウショウ
栗坂路 52.6 38.2 12.3 一 杯

スイープトウショウ 好調キープ (デイリースポーツ
すべてをのみ込む準備が整った。「宝塚記念・G1」(26日・阪神)を狙うスイープトウショウは、坂路で4F52秒6―38秒2―12秒3をマーク。「しまい、ちょっと追ってくれという指示。1発ステッキを入れたが、反応はまずまず。しまいもしっかりしていた」。騎乗した山田助手も、前走時と変わらない好気配を伝えてきた。
 鶴留師は「きちんと調整できているのが何より。クラシックのときに今ぐらい調教ができていたら、とも思う」と話した。当時は馬場入りで脚を止めることなど、日常茶飯事。とにかく調整に手を焼かされた。今も完全に消えたわけではないが、3歳時とは比較にならない
 牡馬、海外の強豪を相手に2着し、武器の威力を改めて証明した。心強いデータもある。安田記念2着馬は宝塚記念で2勝、2着3回。牝馬では、イクノディクタスが93年に連対している。足跡から距離うんぬんも愚問。府中に続き、仁川でも強襲劇を演じる。


2着 ハーツクライ 19件
栗坂路 50.1 36.9 12.0 強 め 13秒2−12秒6−12秒3−12秒0

伸び伸びハーツ!ダービー時彷彿の50秒1(SANSPO
「見た通り、言うことなしの動きやね。時計が凄い? まあ想定通りや。体調に陰りがないということやね」と橋口調教師も目を細める。結果が出なかった昨秋は、「疲れが抜けていなかったのか、カイバを食べても体が減っていた」というように不安を抱えていたが、この春に復帰してからは馬体も戻り、「体調面は理想的」。強烈な末脚を繰り出し、キングカメハメハの2着に食い込んだダービー当時のデキを完全に取り戻したとみていいだろう。
「相手は強いけど間違いなく展開は向くから、そこに望みをかける。タップが前に行くし、バルクもいる。ロブロイだって早めに動くだろう。そうなれば…」という師の読み通りにズバリと展開がハマれば、一気に突き抜けるシーンがあっても不思議はないはずだ。

ハーツクライ2強食う!!宝塚記念(GI)枠順決定 (スポニチ大阪
「51秒ぐらいかなと思った。朝一番にやっていれば49秒台になってたな。それもメイチじゃない。無理せずに行って肩ムチ、首を軽く押しただけ。もともと調教は動いていたけど、休ませて本当によくなってる」
昨秋は王道を歩んだが、菊花賞(馬体重492キロ・7着)→ジャパンC(480キロ・10着)→有馬記念(472キロ・9着)と関東遠征した2戦で馬体を大きく減らし、まるで精彩を欠いた。西のエリアで戦う今季は2戦とも490キロ台の好馬体をキープ。大阪杯で復活を印象づける決め手を繰り出した。
 「(登坂前に角馬場で)ダクや(登坂口まで)移動する時でも以前はチャカチャカしてた。今はゆっくり歩いている。フットワークも重みが加わった感じ。かきこみが強くなってる。時計が出るタイプだからわかりにくかったが、今から思えば去年の秋はダービーのダメージが尾を引いていたのかな」
 天皇賞・春5着は菊花賞の内容と合わせて考えれば距離適性の差が出たと考えられる。阪神の2200メートルで速い流れが見込める今回は巻き返しがあっていい。

ハーツクライ 一発決める (デイリースポーツ
「タップにビッグにコスモバルクもいる。今回はペースが速くなりそうだね。展開的には有利だと思うよ」
横山典弘が乗って、初めてハーツクライだよ」と、名トレーナーが全幅の信頼。「スタイルを貫いた乗り方をしていれば、いつか展開がハマるはず。そう思うと横山騎手は外せないね」とまで言わせる。前走の天皇賞・春こそ、三千二百メートルの長丁場に泣かされたが、今回は適距離。「ハマったときは、スパーッと鮮やかだろうね。ピシッとハマらないかな」と言葉も弾むというものだ。
 昨年のダービー2着馬。京都新聞杯以降、白星からは遠ざかっているが、1年先輩のダービー2着馬ゼンノロブロイも、本格化は4歳になってからだった。ハーツクライの母アイリッシュダンスは、4歳夏から急上昇し、5歳になって初重賞Vを収めた晩成の血。ハーツクライ自身「全体的に丸みが出てきたね。昨年より年齢を重ねただけにたくましいよ」と、師が目を細めるように、しっかりとその血を引いている。

横山典、直線勝負に懸ける (日刊スポーツ
。「あの馬の性能を考えると、前半は無理できない。人気馬をマークしていけるタイプじゃない」。ゲートの出が遅く加速も弱いから、どうしても道中の位置取りは後方になる。「車で言えば1速で軽く発進するのではなく、3速でスタートする感じ」。しかし、末脚の爆発力は京都新聞杯やダービー2着で証明済み。脚をためにためれば直線ではじける。下り坂でフットワークが乱れる京都よりも【1110】と崩れない阪神はベター。「弓の弦が緩いと矢を飛ばす力も弱いけれど、しっかりと張っていれば勢い良く飛んでいく。あれと同じ」。文字通り2強に一矢報いるつもりだ。

ハーツ成長 〜宝塚1週前(スポニチ
坂路で4F51秒7〜11秒9。「もともと動くタイプだけど、今年になってさらに動くようになった」と鎌田助手は成長を認める。復調なった昨年のダービー2着馬に橋口師からも笑顔がこぼれる。「イメージ通りの体になっている。いい体調であることは間違いない」


3着 ゼンノロブロイ
南芝や 61.3 48.3 35.9 12.3 馬なり

半年ぶりも不安なし!ゼンノロブロイ万全  (SANSPO
〔本紙の狙い〕ゼンノロブロイ=写真=を本命に推す。昨年暮れの有馬記念以来となるが、十分にリフレッシュしたのちに乗り込みを再開。5月初旬に帰厩後は10本以上の追い切りを消化しており、文句のない状態に仕上がっている。有馬同様、先行するタップダンスシチーを目標にしながらレースができるのは有利だ。
史上初の4戦連続中央G I 勝利を狙う(6)ゼンノロブロイは、坂路2本の最終調整。2本目に4ハロン56秒4−41秒7−14秒4をマークした。「いい雰囲気。ちょうどいい感じに仕上がったんじゃないかな。先々週ぐらいからシャキッとしてきたからね。競馬が近いことを自分でも考えていると思う」と手綱を取った鹿戸騎手(レースはデザーモ騎手)。藤沢和調教師も「ずっと順調にこれたし、この中間は割と涼しかったのがラッキーだったね。この時期に関西まで輸送するのは大変だけど、去年の今頃に比べても馬がしっかりとしてきたし、大丈夫でしょう」と“不安なし”を伝えた。G I 初制覇に挑む(3)トウショウナイトは、Wコースをキャンターで流し、気合を内に秘めた好気配。保田調教師は「具合は天皇賞の頃からさらに良くなっている感じ。ペースも速くなると思うし、有力馬を前に見る形で流れに乗れれば。何とかひと泡吹かしたい」と期待の口ぶりで締め括った。

ゼンノロブロイ 3週連続好時計
直近3週だけではない。5月4日に美浦へ帰きゅう。担当の川越調教きゅう務員が「これだけ豊富な乗り込みは今までにない」と目を丸くするほどの調教量をこなしてきた。ポイントは前記8日、デザーモにゴール前気合をつけられた2週前だ。「あそこでビシッと追われたでしょ。気が入ったのか、翌週から動きが変わった。今日も随分追走が楽だった」。普段からまたがり、この日の調教もつけた鹿戸は証言した。

ゼンノロブロイ、仕上がった 宝塚記念水曜追い (スポニチ大阪
ド級の追い切りとしては軽めのサジ加減だ。ゼンノロブロイの追い切りは芝コース。3馬身先行させたストームファング(4歳、500万円級)を追走する形。持ったまま外から並びかけ直線併走、最後は首先着。馬体はますます迫力を増し、強烈な存在感。ただ馬なりで5F62秒4は決して遅くないが、2週前の61秒5、1週前61秒0に比べると余裕を持たせてあった。
 「先週しっかりやって仕上がっていた。この時計でいい。順調です」
 藤沢和師は“順調”と何度も強調する。
 「特別なことは何もしていない。馬が一生懸命なおかげで順調に仕上がったね」
 確かに、ムチひとつ入らぬいつもの藤沢和スタイル。これでいいのだろうか?敗れれば、2年前のシンボリクリスエス5着と同じ轍(てつ)を踏んだ、と言われるだろう。
 いや、状況は似ていても、藤沢和師にとっては“同じ轍”ではない。
 「シンボリクリスエスはいつも走りたくてソワソワしていて、仕上げはやりやすかった。ロブロイはノンビリしているから、これで大丈夫かな?と心配が多い」
 馬が違えば、個性が違う。馬は話せないから、そばに行って気持ちを推し量ってやるのが藤沢和師の流儀。同じ休み明けでも、仕上げ方は当然、変わってくるのだ。“先週、仕上がった”とはロブロイの声なき声に耳を澄ました末の結論。「おっとり屋さん」と藤沢和師が評するロブロイが持ったまま併走馬を捕まえた。“この時計でいい”とする理由だろう。