夏男よ、その片鱗を見せ付けろ 〜函館2歳ステークス〜
今週のオープンのレースは何か去年とほとんど同じメンツの北九州短距離Sと例年からすればなかなかのメンバーが集まったけど、パーソナルラッシュのせいでウイングランツが56キロに収まってしまったみなみ北海道特別。んで、重賞はというとこの函館2歳S。んー、つまんねー。というわけで、今週末は仙台に行ってフルキャスト行こうと思ってます!?
馬券は買わないでもリスナーの皆さんのために傾向とか。
◇傾向◇
開催最終週でボロボロの馬場になることが多く、逃げ馬にはつらいレース。ナムラビッグタイムあたりが沈んでいるのをイメージするとわかるように開催前半でスピードの違いを見せた逃げ馬はかなり危ない!手え出しちゃだめ!好位追走タイプが良い。この時点では見抜きにくいがパワーがあるタイプに期待して。
また、開催は後半になるほど馬場が似ているため連闘を恐れることはない。むしろ、若さからなら中1週あれば余裕。ペースとしては大抵1頭は馬鹿なバクシンオーがいるので、それにひっぱってもらう3コーナーまでの最初の直線が速くなる継続ラップ。新馬がそういう競馬だったら注意。
◇新馬戦の変化◇
一昨年から折り返しの新馬戦*1がなくなり、新馬戦は初出走馬のみのレースとなった。昔は折り返しの新馬があるため、デビューが開催前半に集まっていた。また、とりあえず1戦使おうという気持ちもでてくるため100の仕上げでも前半の開催に使い、折り返しの新馬を勝った馬が2歳Sでも活躍したりした。
函館2歳Sをとりあげると、開催前半の新馬戦で勝った1戦1勝馬はほとんど馬券になっていなかった。平成14年までは*2新馬戦2着→折り返し1着というタイプが5年連続で連対する活躍をしていた。
ところが平成15年、折り返しの新馬戦がなくなると各馬自由にデビューできるようになった。新馬戦のデビューに全力を注ぐため、負けて折り返しで未勝利を勝つよりも新馬勝利の価値はかなり高くなり、傾向が変わった年に出走していた1戦1勝馬2頭のうち、フィーユドゥレーヴ1着、ミュージックホーク3着となった。去年はそのせいか大量出走して2頭が馬券に絡んだ。
ディープ様ーはともかく、逃げて勝った馬は苦戦しているようだ。
平成十六年 芝を1戦1勝で函館2歳に望んだ馬
1着 アンブロワーズ 7/10 芝1000 2-2 0.5 13
2着 ディープサマー 7/11 芝1200 1-1 1.9 10
9着 グランプリペガサス 7/17 芝1200 4-2 1.0 6
10着 リッカバクシンオ 7/4 芝1200 1-1 0.5 12
11着 スズカフォイル 7/25 芝1200 7-6 0.2 8
13着 スズカブルーム 6/19 芝1000 1-1 0.5 9
◇今年はどうなの?◇
ということで、今年芝でデビューして1戦1勝で出てくる馬をピックアップしてみよう。
そこそこ速いラップ。これを4コーナー先頭で押し切ったのは強い。ただ、8頭立てを開幕週でぶっちぎっただけで過大評価になりすぎている気もする。武豊に乗りかわりというのも出来すぎ。武豊が日記で「こいつはカリブですね」とか言わない限り買いにくい。大体、ベガのころから私はアドマイヤの人気馬を絶対に信じてはいけないと心に刻んでいる。吹きたおしてくれるが・・・
アドマイヤカリブ 6/19 芝1200 3-1 0.6 8 12.6-10.7-11.4-12-11.2-12
新馬のコメント
アドマイヤカリブ(K・デザーモ騎手)
「もう見ての通り。美しいストライド、美しい走り。道中の若さがあって、物見をしながら走っているけど、脚捌きは心に響くね。距離延びても、というよりむしろ延びた方がいいと思う。のびのび走っているし、今後が本当に楽しみ」(小島太調教師)
「まだふわふわとして余裕で走っている感じ。夢中で走ってないから先が楽しみだね。父のバクシンオーのイメージと全く違う。こういう馬を出したのは初めてじゃないの。魅力あるね。この後はノーザンファームに帰して、函館2歳Sを目指します」
脚捌きは心に響くってデザーモ詩人だなあ。
テン争いで終いがテンテレ*3になっている。レース内容としては、ラベンダー賞の勝ちタイムが1:10.9、この馬が1:11.7だが内容はある。夏男なんてタイトルにしたけど、温度のピーク時期ということもあって実は牝馬の連対率がかなり高いので期待したい。
グレートキャンドル 7/23 芝1200 4-2 0.4 11 12.3-10.6-11.7-12.3-12.2-12.6
グレートキャンドル 本田優騎手
「前半はあまり手応えもよくなかったけど、気合をつけて上がっていったところからは本当に楽でした。このくらいの距離がいいのではないでしょうか」
スピードで押し切っただけの印象。現在の馬場は危険。
チアズガディス 6/18 芝1000 1-1 0.5 10 最速34.3 12.4-11.1-11.5-11.3-11.5
チアズガディス(藤田伸二騎手)
「栗東でサッと追って坂路で51秒台の馬だからね。自信はありましたよ。とにかく素直で、こちらの言うことをよくきく馬です。テンも中も終いも伸びて全然問題ないでしょう。ホント、今日はつまずいても負ける気がしなかったよ」(山内研二調教師)
「(評判通りと言われて)ハハッ、まあ勝手に評判にされていたけど、稽古でもいいキャンターをしていたからね。気は強いんですけど素直なんだよ。このあとは一度牧場に出してから、また使うことになるでしょう。出してもすぐに仕上がるタイプだからね」
吹いてるねえ
緩く逃げて2着に0.8差圧勝。楽な競馬では評価はあげられない。
ラッシュライフ 7/30 芝1200 1-1 0.8 9 12.4-11.4-11.8-11.9-12-12.3
ラッシュライフ 津村明秀騎手
「普段から利口な馬ですが、レースでも落ち着いていました。別にハナにこだわったわけではなく、スピードの違いで先頭に立ちましたが、最後までしっかり走っていましたし本当に強いレースでした」伊藤圭三調教師
「いいレースをしてくれました。夢中になって走る馬ではないので距離ももつと思います。このあとなんともなければ函館2歳ステークスへ登録します」
◇ラベンダー賞からも紹介◇
モエレジーニアス 最速35.6 12.3-11.1-11.7-12.2-11.7-11.9
秀才と名づけられたからには馬鹿にはなれない。好位追走で抜け出す完璧な競馬。レースセンスが高そうなタイプ。アドマイヤカリブとの比較ならばこちらを推したい。
モエレジーニアス 五十嵐冬樹騎手
「初めての芝でしたが、返し馬の感触もよく、なかなか切れる脚を使ってくれました。ただ道中内を突っかかりそうな感じで引っ掛かってしまって、きつい競馬になってしまいました」堂山芳則調教師
「この後の函館2歳Sまで滞在できたらそうしたいですね。旭川に戻すとまた輸送で体が減ってしまいますからね」
冷静な分析コメント。内を突っかかりそうな感じで引っかかるということは外枠のほうがよさげでしょうか。