ラインクラフトでも3着…今年の秋は古馬の層が厚いねえ

さて、1.32.1というレコードタイ決着の裏に牝馬としてNHKを制したラインクラフトは3着と沈んだ。レースを58.2-34.1でまとめ、タイム差0.2秒を沈んだという表現が的確かはわからない。だが、これでこの世代は先週のエアメサイアに続き、クラシック優勝馬でも古馬との壁を見せつけられている。例年なら、この時期までにG1で1頭くらいは連対しているのだが、今年は3歳が全く通用しないくらい全ての路線で古馬勢が活躍している。
今週もJC、JCD京阪杯と3歳の有利な重賞があり、世代のトップクラスが出走してくる。クラシック組は通用するのか。それとも古馬勢がそれを許さないのだろうか。

各世代の3歳時の古馬混合重賞成績


2005年 ディープインパクト世代


8月
アイビスⅢ テイエムチュラサン

11月
武蔵野SⅢ サンライズバッカス

GⅠ成績

スプリンタ15
天皇賞  8,16
エリ女  5,6,11,15
マイルCS3,7,15     ラインクラフト

いまだにG1連対馬がでていない。もちろん、牡馬クラシック組が出走していないという点もあるから今週のJCは要注目だ。

2000年 エアシャカール世代 3勝

11月
京阪杯 Ⅲ ジョウテンブレーヴ
12月
シリウスⅢ マイネルブライアン
鳴尾記念Ⅲ ダイタクリーヴァ

GⅠ成績
スプリンタ6,16
エリ女  5,7,10,13,15,17
マイルCS1,2,5,13,14 アグネスデジタルダイタクリーヴァ
JCD  4,10,13
ジャパンC13,14,15,16
有馬記念 5,14

この年は牡馬はテイエムオペラオーメイショウドトウが不動の強さでマイル以外の路線では全て跳ね返された。GⅢしか勝てていないのが今年と同じ状況である。

さて、3歳時にG1連対馬を出している世代を見ていってみよう。

2004年 キングカメハメハ世代 4勝

9月
エルムSⅢ パーソナルラッシュ
朝日CCⅢ スズカマンボ

10月
スワンSⅡ タマモホットプレイ

11月
京阪杯 Ⅲ ダイワエルシエーロ

GⅠ成績

スプリンタ8,10,14
天皇賞  2,13,17     ダンスインザムード
エリ女  5,11,12,14
マイルCS2,7       ダンスインザムード
JCD  3,5       ジンクライシス
ジャパンC2,3,10,13,16 バルク、デルタ
有馬記念 5,6,9,11,12,13

ダンスインザムードが奮闘も重賞は4勝のみ。

2003年 ゼンノロブロイ世代 5勝

8月
クイーンⅢ オースミハルカ

10月
武蔵野SⅢ サイレントディール
スワンSⅡ ギャラントアロー

11月
エリ女 Ⅰ アドマイヤグルーヴ

12月
CBC賞Ⅱ シーイズトウショウ

GⅠ成績

エリ女  1,2,7,9,10,12,14 アドグル、スティル
マイルCS3,7,15     ギャラント
JCD  7,9,12,13
ジャパンC2,4,14     ザッツ
有馬記念 2,3,7,11   リンカーン、ロブロイ

古馬になってから弱い世代と言われるが、エリ女のワンツーをはじめ出たレースでは馬券になる馬を出している。低レベルとまではいかない。

2002年 シンボリクリスエス世代 5勝

10月
天皇賞 Ⅰ シンボリクリスエス

11月
エリ女 Ⅰ ファインモーション

12月
中日新聞Ⅲ マイソールサウンド
CBC賞Ⅱ サニングデール
有馬記念Ⅰ シンボリクリスエス

GⅠ成績

スプリンタ8,10,11
天皇賞  1         シンボリクリスエス
エリ女  1,5,6,7,12 ファインモーション
マイルCS4,8,10,18
JCD  3,5       アドマイヤドン
ジャパンC3,8       シンボリクリスエス
有馬記念 1,5,6,11   シンボリクリスエス

上の世代が故障で終わってしまったということもあり、古馬を圧倒した世代。次の世代の台頭もなかなか許さなかった。

2001年 マンハッタンカフェ世代 7勝
8月
札幌記念Ⅱ エアエミネム

10月
武蔵野SⅢ クロフネ

11月
京阪杯 Ⅲ テンザンセイザ
JCD Ⅰ クロフネ
JC  Ⅰ ジャングルポケット

12月
CBC賞Ⅱ リキアイタイカン
有馬記念Ⅰ マンハッタンカフェ

GⅠ成績

スプリンタ9
天皇賞  8
エリ女  2,4,5,10,15 ローズバド
マイルCS5,6,13,15,17
JCD  1,16       クロフネ
ジャパンC1         ジャングルポケット
有馬記念 1,6,7     マンハッタンカフェ

上の世代が不甲斐ないこともあって、3歳時にはやりたい放題。ただ、故障が多かった。