あなたは競馬のどこが好きですか? 〜有馬記念 OCEAN PACIFIC PEACEの向こうへ〜

さてオーラスです。KEIBA WARS FINAL 有馬
さあ、今年の有馬記念はどんなものになるだろうか。


有馬記念、過去数十年の勝ち馬を見ると強い馬が確かに勝っている。中山2500mという舞台は強烈なスタミナとパワーを兼ね備えた馬でないと勝てない。年を代表する彼らがなにか星をつかんでいる。しかし、もうひとつ注目すべき点がある。ジャパンカップ有馬記念の決定的な違いについて。




スター性。




ジャパンカップがガチンコのPRIDEならば
有馬記念はどこか・・・プロレスのにおいがする。


ジャパンカップ王貞治なら
有馬記念はたぶん長嶋茂雄なんだろう。



スペシャルウィークではなくグラスワンダーが勝ち、メジロマックイーンダイユウサクに差され、ナイスネイチャが3年連続で3着になる。これが有馬記念なのだ。

復活、感動、名勝負


有馬記念を語るときかかせないキーワードである。
過去に幾度となく幾度となく有馬記念は復活と感動の舞台となった。オグリキャップトウカイテイオー復活の有馬。どちらも決して最高の競馬ではない。だが、有馬記念こそ本当に競馬をやっていてよかったと感じる極上の瞬間だと私は思っている。凱旋門賞ドバイワールドカップといった世界最高峰のレースを制することよりも、私は好きな馬が有馬記念を制覇する喜び。

いっとくけど

グラスワンダーは競争能力として傑出した存在だったのは2歳時*1のみで、3歳以降のグラスワンダーというのはそのまま文字にして“速く”はない。G2での取りこぼしあり、ベストに思える安田での負け方も、レースラップ、数字の面で強いといえるものはほとんどない。

だがしかし、人気とスター性は抜群である。
中山2500mという舞台でやればどうかは知らないが、有馬記念という舞台で競馬をするのであればエルコンドルパサースペシャルウィークテイエムオペラオーあたりと走って10回に7回くらい勝てそうな気がする。


ジャパンカップサンデーサイレンスなら
有馬記念は・・・間違いなくロベルトなのだ。

なにがそうさせるのか

有馬のなにがそうさせるのか。ひとつは熱気。オッズにはない。中山競馬場につめかける人々の熱がどの馬に向けられているのか。その感触が1週目の坂で、崩れたスターをスターに変える。
長嶋茂雄はバッターボックスにたつとき、「こいつらは俺を見に来ている」という自負があり、敵チームの応援でも俺の応援と完全に勘違いできる天才であったそうだ。しかも、ナチュラルに。生まれながらのスター性。これが必要なのが有馬記念なのだ。


1周目、坂をかけあがるときに「おれの応援」と勘違いできるスターにこの舞台は強烈な力を与える。メジロマックイーンスペシャルウィークビワハヤヒデマーベラスサンデー。そして武豊。強いのに勝てない。つまりはそういうことなのである。


もうひとつ重要な要素がある。中山6回のコーナー、これを乗り切るために必要なのが人馬一体の要素。過去の有馬記念、前走と同じジョッキーが乗らずに有馬を勝てた例はメジロパーマーの山田が天皇賞で一度乗り替わっていた例までさかのぼらなければならない。他はもう、手のうちにいれたジョッキーが人馬一体となって有馬を制覇したのである。穴をあけたのも人馬一体。アメリカンボス×江田照にタップダンスシチー×佐藤哲三だ。一体化していない馬はいらない。

今年でいくと、人馬一体といえるのは

メイショウサムソン武豊 ○
ポップロックペリエ ◎
ダイワスカーレット=安藤 ◎
ウォッカ=四位 ◎
ダイワメジャーデムーロ △
マツリダゴッホ=蛯名 △


ほかは乗り替わりばかり、引き続き乗る馬もいるが、せめて重賞くらい勝ってないと人馬一体とは言い難い。完全なる手を集めたように見えたロックドゥカンプの死角は実は・・・キネーンだった。*2


ずばり馬券はこの6頭
ここで恐ろしい事実がひとつ。過去の連対は人馬一体のパターンがほぼそれなのだが、それを覆す有馬記念アーティストがいる。それが2006年の2着馬、ポップロックオリビエ・ペリエなのだ。こいつらが人馬一体となった今。誰が倒せるのか?このポップロック


余談*33歳ロベルトG1馬の有馬記念成績
シンボリクリスエス 1着 天皇賞
グラスワンダー   1着 朝日杯
ノーリーズン    6着 皐月賞
マヤノトップガン  1着 菊花賞
ナリタブライアン  1着 3冠
ライスシャワー   8着 菊花賞


ライスシャワーがいてくれてよかった*4。いなかったら完璧すぎて気持ち悪いデータになっていた。ノーリーズンは皐月のときとジョッキーが違って問題外。ライスシャワーについては後の有馬記念でもあまり活躍できていないことからすると、ダービー2着のシルクジャスティスも含めれば、3歳でロベルトというともはや有馬ではバイキルトも当然。
完全なる人馬一体といえるウォッカと四位。ブライアンズタイムからタニノギムレットという



【結論】
ああ、浮世はねじれ国会。


オッズと人気は裏腹に。


単勝、福勝が逆オッズ


牝馬だろうが


大外だろうが




そんなの関係ねえ!



秋華賞ダイワスカーレットならば
有馬記念で勝つのは・・・ウォッカなのだ。


生まれながらにしてのスター


本当に素敵な競馬が見られそうだ。
あと4時間。



ウォッカ
ポップロック
メイショウサムソン

馬単
◎=○、▲ 各2,500円
合計 10,000円也
ちなみに穴で3着候補ならダイワメジャーマツリダゴッホ
まじで頑張ってほしいのはコスモバルク
五十嵐だったら。本命だったかもしれない。

*1:現表記

*2:これ言いたかっただけw

*3:といいつつ予想の根拠となる軸はほとんどここ。ロベルト大好き。あとはほとんど後付けという罠なのである(笑)

*4:ノーリーズンは久々に思いだして豪快に吹いた