ヤマニンアラバスタがあっさり除外された実力重視の中山牝馬S

中山1800mは格を要求する。先日書いたように前走が重賞でない馬は馬券にならない。ハンデが抜けて重くなるようなG1馬が出走してきたら逆らえないのである。明日はユキノスイトピーがハナを主張するレースになり、ハンデ戦で格下馬が逃げるフルゲートならばハイペースは必死。スタミナ上級の馬を取り上げたい

京都牝馬Sはマイル戦にあるまじき前半61.5という糞スローペース。前にいる馬が有利なのは当然のことで勝ったアズマサンダースはくだりでうまくインからアウトに持ち出せたのが大きかった。今回ウイングレットメイショウオスカルチャペルコンサートといったあたりが出走してくるがこのレースからは3番目に速いあがりをつかって不利な外枠から差してきたヘヴンリーロマンスを上位にとりたい。

ヘヴンリーロマンス
府中牝馬あたりから常に34秒台以下の脚を使っている。アイポッパーの2着だった古都S、56キロを背負って勝ったゴールデンHT。55キロで制した阪神牝馬Sの強さは実力を試される平均ラップでの3コーナーから動いた横綱競馬での圧勝であり現在の牝馬路線では決め手で抜けている存在。間隔をつめるほど良い馬だけに、この充実ならばフェブラリーSを使いたかったのもわかる。出足の速いユキノスイトピー、チャペルといったあたりが内にいてウイングレットを外に構えてすっぽりポケットに入れそうなのも大きい。

レクレドール
そのヘヴンリーロマンスに迫るとなると筆頭にあげるべきはレクレドール。この馬の成績はほとんどパーフェクト。夏に札幌1500mでまくりきった内容も強いが、とくに抜けていたのはローズSのパフォーマンス。メイショウオスカルが引っ張るハイペースも利してきっちりと差しきるレース内容。秋華賞は大幅に馬体は減っていたが3着のウイングレットと着差なしの6着。エリザベス女王杯もその状態で0.5差の7着。今回はこの3ヶ月の休養から大幅に体重を戻してきていると考えられる。鞍上にデムーロを迎えて万全の仕上げと見てよいだろう。

オースミコスモ
阪神牝馬Sだったり、関屋記念で牡馬相手に勝ったりしているこの馬だが実際に最も力を発揮するのは直線半ばで始まる1800mのレースである*1。とくに、中山とローカルでのレースが秀逸で去年は

小倉大賞典2着
中山牝馬S1着
福島牝馬S1着
北九州記念4着 日本レコード

という成績。いずれも酷量を克服している。阪神牝馬はそもそも大幅な不利を受けたレース。京都金杯も内枠でほとんど競馬をしていない*2。クビ差がズラッと並ぶレースでの12着を何も悲観することはないだろう。エリザベス女王杯も僅差であり出来落ちには思えない。ここのところコロコロ騎手を変えていたのが、今回は去年快進撃を続けていた蛯名騎手にも戻るということで今のヘヴンリーやレクレドールに勝つのは難しいかもしれないが上位争いは必然だろう。

メイショウオスカル
堅実派で、G2以下の条件ではローズSで武豊のハイペースでつぶれた以外は掲示板に乗っている。先行して崩れないレースができるのは差し足に持続性があるため。ここ3戦はマイルを走っていたため自慢の持続性がためされるまでもなく4,5着という競馬をしてきた。距離延長で1800mになる今回はさらに前進が期待できそうだ。先行勢で残るとしたらこの馬だろう。後藤騎手との相性も良く、この馬を勝たせたことがあるのは後藤騎手だけだ。4戦2勝で重賞も勝っている。オークス秋華賞ではふるわなかったが、関東遠征の成績も良い。3着なら

ウイングレット
重賞は勝っていない。マイル重賞で2着2回だが、ターコイズSあたりもレベルが低く中山1800で勝ちきるには着差のない秋華賞の実績では差しペースを粘りきるにはもう一声足りない。ただし、ユキノスイトピーが出遅れてチャペルコンサートも控えるような状況になればこの馬とメイショウオスカルで決まることになるだろう。

結論

ヘヴンリーロマンス
レクレドール
オースミコスモ

馬連3点
◎=○    1000円
◎、○=▲ 各500円
馬単2点
◎、○→▲ 各500円
計3000円

*1:紫苑S、福島牝馬スイートピー、中山牝馬を勝っている

*2:この週は圧倒的外有利