桜花賞

中山は相変わらず高速馬場になってきて、10Rは2:30.9というタイムでエローグが勝ち、11RのNZTはマイネルハーティーが1:33.4で勝ち。来週もまたレコードに近い58秒のタイムが出そうだ。



■ 馬場
今日の阪神を見ると前に行った馬がそのまま残るというシーンばかり。メインレースをビッグゴールドが勝ったことが象徴するように、一時は差しが決まる馬場にもなっていたが今週は前が残る残る。ようするにダンツクインビーが来てしまうような馬場だ。

■ 主要レースにおけるペース
桜花賞は1分34秒台というそれまでに牝馬が経験できないようなレースタイムとなる。これを克服するにはそれに見合った高速ペース、そのレースでの先行の経験が重要となってくる。しかし、今回の牝馬クラシック路線を見ていくとどうにも息を抜いたペースが多い。まずは、主要ステップをはじめとした全重要レースについてはあとに言及する。

エイシンテンダー
スローのレースしかしていない馬ばかりの中で初戦、2戦目と1200mの速い流れを経験している。菜の花賞ではペニーホイッスルが完全に粘り込む体勢だったのを後方から一気に差し切った。チューリップ賞の内容もハナを切ってもよかったようなスタートでマイル戦の流れとしてはものたりず最後の脚も完全に抜け出しても落ちることはなかった。ビッグゴールドが勝ったときの馬場を制したのがこの馬。
阪神マイル重賞勝ちも多い幸四郎騎手ならば桜花賞初制覇へとつながる仕掛けができるだろう。


外枠の馬の中で騎手が阪神マイルを得意とし、上手く立ちまわってくれることが想像できるのは武騎手が乗るこの馬と四位騎手のアンブロワーズ、福永騎手のラインクラフト

アンブロワーズ
新馬戦、函館の1000mを2番手追走からカシマフラワーに0.5秒差をつける圧勝。函館2歳Sでも2番手追走から粘り込み,先行力の高さを見せている。阪神JFではそれを生かして直線半ばで抜けだし、最後は3頭併せでショウナンパントルに迫られるものの粘りきった。34秒台のあがりを使ったことがないという点が外枠に入って問題だったが、かなり馬場が味方しそうだ。あとは四位騎手が上手く内に入れられるかどうかだけ。

ラインクラフト
フィリーズレビューこそがこの馬に向くレースのやり方と言えるわけではない。阪神JFフィリーズレビューを見るとやはり京都コースの方がレースがやり易いといえる。
それでも、前の残る馬場になってくるとサンデー群より速い流れを経験、ファンタジーSのように先行して34秒でちぎるパフォーマンスをしてきたこの馬が上手く立ちまわって上位に来る。福永騎手も初G1制覇桜花賞であり得意としているコース*1。大外とはいってもモンローブロンドが逃げるのならばその後ろをついていける分だけ先行しやすい。

エアメサイア
スローのマイルばかりの経験だった馬が前走に対応できたことは大きい。重賞において前走の3着のみで今回の流れにさらに対応してもう一度3着に入るのが精一杯か。だが、これまで冬場にカイバが食べれてなかったことによる体重減少が前走で止まり、今回はモリモリ食べているらしい。マイルに戻ること、この上昇分、桜花賞における武騎手の上手さを考えると切れぬ。

ショウナンパントル
今日エルノヴァがまったく届かなかったあたりを見ると似たような脚質のこの馬は届かないと感じた。坂路17本の調教のこの馬を見捨てるのは名残惜しいが、今日でよっぽど馬場がかわらないと無理。大外とはいっても後いれのこの枠はマイナスではないが…


と思っていた。人気なさすぎだろこれ*2美浦坂路をクイーンCからこれまでの中6週で17本もやっているのだ。陣営の桜花賞への執念はとんでもない。クイーンCは馬場、斤量、半しあがりというマイナスが働いている。阪神マイルがこの馬に向いていること、JFを制したときもデイリー杯を負けて人気を音していたこと、おかげでノーマークで競馬できたこと、これがインでしっかりためる競馬につながった。今回も同じパターン、ローテーション。加えて大外は後いれ。牡馬相手にマイルを戦い、ライラプスと共に34秒台の時計を持っているのはこの馬だけ。体重がしっかり減っていたら、しっかり買いたい。


結論
エイシンテンダー
アンブロワーズ
ショウナンパントル
△1ラインクラフト
△2エアメサイア

馬連1点
◎=○ 2000円
ワイド1点
◎=○ 3000円
馬単3点
◎→△1 1000円
◎→▲  1000円*3
◎→△2 500円

3連複5点
◎、○、▲  1000円
◎、○、△1 1000円
◎、○、△2 500円
◎、▲、△ 各500円
計11000円*4




チューリップ賞 1:35.3 阪神1600
12.8-11.1-11.6-12.3-12.1-12.0-11.6-11.8
1着 エイシンテンダー 04-04-03
2着 アドマイヤメガミ 15-14-14
3着 ダンツクインビー 04-04-03
5着 エリモファイナル 12-11-11
道中に息を抜いている。2Fのスピードが非常に遅い。2馬身離して勝った、勝ち馬以外は評価できないレース。

フィリーズレビュー 1:21.2 阪神1400
12.1-11.0-11.3-11.7-11.5-11.3-12.3
1着 ラインクラフト
2着 デアリングハート
3着 エアメサイア
道中をかなり速い流れで運び、ラストまで息を保たなければならなかったレース。ここを通過した3頭はマイル戦での好走もあり評価できる。とくにエアメサイアは前走で馬体重の減少も止まり、馬体も仕上がっている。

アネモネS 1:35.5 中山1600
12.4-10.8-11.3-12.4-12.5-12.2-12.0-11.9
1着 ペニーホイッスル
2着 マイネコンテッサ
3着 アンブロワーズ
先行争いで前半のペースはかなり速いが、道中に息を抜いている。前にいた馬に有利でアンブロワーズは立ちまわりを間違えていた。1戦使っての上昇

クイーンC 
12.8-11.5-11.8-12.1-12.7-12.3-12.2-12.7
前半ラップは速いが、桜花賞に直結するレースではない。

エルフィンS 1:36.0 京都1600
12.6-11.5-12.2-12.6-12.5-12.3-11.0-11.3
1着 エアメサイア
4着 アドマイヤメガミ
6着 デアリングハート
完全なあがりだけのレース。評価できない。最後の脚だけでジェダイトをとらえたエアメサイアは優秀

阪神JF 
12.4-11.1-11.7-12.4-11.8-11.7-11.6-12.5
1着 ショウナンパントル
2着 アンブロワーズ
3着 ラインクラフト
5着 デアリングハート
7着 ライラプス
9着 エリモファイナル 以下
道中に完全に息を抜いているが、その緩急が大きく乱ペースになっている。

*1:ちなみにファンタジーS優勝馬桜花賞連対は2頭しかいない。ロンドンブリッジとプリモディーネ。この2頭の共通点は?そう、ラインクラフトもクリアしている条件だ。

*2:現在10人気とか

*3:この組み合わせで万馬券とは…

*4:シーザリオは経験不足の吉田稔なのに馬連では圧倒的な人気。明らかにこの人気は間違っているので張りを強くします。