ローズS 〜圧倒的な戦力のフィリーズレビュー組〜

春の牝馬クラシックをフィリーズレビュー組が独占したことは既知の事実だったが、夏組が有利に働くローズSでも春の上位陣がきっちり仕上げてきて上位を独占した。道中は遅すぎるペースに完全にひっかかって3コーナーから仕掛けながら粘ったラインクラフト。逆にきっちり折り合いをつけて、とらえきったエアメサイア。3着のライラプスとは着差にして0.4秒離れていた。


例年と比べて、500万勝ち程度のあがり馬しか集まらず唯一勝負になりそうだったサンレイジャスパーがあっさり出遅れ。


ラップタイム
12.5 - 11.0 - 12.7 - 12.6 - 12.2 - 12.5 - 11.9 - 11.3 - 11.2 - 12.2
レースは大方の予想どおりエイシンテンダーが逃げ。ラインクラフトがそのペースに耐え切れずかかりぐさ。そこでペースアップしなかった幸四郎騎手もなかかなかのものだが、ついに3コーナーからペースアップするともたすことができなかった。


ラインクラフト 458(+4)
マイル以下ばかり使っていたせいか、この流れはちょっと遅く感じたようでかかりぎみ。こういう早仕掛けぎみのレースをするのなら、本番での信用できない。今回、レースに使って本当によかった。京都コースに戻ってどこまで耐えられるか。


エアメサイア  462(−8)
春先まで減量続きのエアメサイアが減量スタート。だが、これがほぼ仕上がった状態だったと言えるのだろう。ラインクラフトがインベタで逃げ切り体勢に入るところを4コーナーでは外を回してぶちかまし。勝負所から一気に脚を使った形。怪我なく秋華賞までいければ、逆転も許さないかもしれない。


ライラプス   434(−14)
434キロはデビュー最低体重。春先にシンザン記念から使い込んだ反動で仕上がりも最悪かと思ったが、内を上手くついてきた。実は関東オークスの4着があるのでこの馬も夏組。阪神よりは京都のほうが向くタイプでもあり*1、こういう器用なレースができるなら本番も案外良いところまでいきそう。なんとなく本番でも人気にならなそうなタイプっぽいところも良い。


エイシンテンダー 480(−10)
中間も駄目だったようでマイナス10キロでの出走。


シーザリオが故障、ディラデラノビア故障ということを考えると秋華賞もこの2頭の争いはすでに濃厚。今日のメンバーに加わるのが


■クイーンS
デアリングハート
アンブロワーズ
フェリシア
■紫苑S
コスモマーベラス
ショウナンパントル
■他
ジェダイト
レースパイロット
ニシノナースコール
モンローブロンド
シールビーバック
■ローズS組
エイシンテンダー
エリモファイナル
この中にライラプスの間の3馬身の中に入れる馬がいるか。


もう一頭のフィリーズレビュー組であるデアリングハートはクイーンSで内容のあるレースをこなしているが、阪神2000mの経験と比較するとまだ希薄。アンブロワーズフェリシアあたりは1800mの実績もない。


紫苑S組では完全に前が残る流れで追い込んできたショウナンパントルくらいか。クイーンCを使った時点で春シーズンが終わっていただけに次の期待をしたいところではある。

というか、3番手勝負もニシノナースコールを入れてここまでのような気がする。先日の1000万下評価でも新勢力がないことを確認している。秋華賞は後先を決めるだけのレースになりそうだ。



今回は圧倒的2強に並んで5頭が圏内というレース。レースはオッズどうりに決着した。

オッズ
①10 2.2 <1.1-1.5> 2着
② 9 2.4 <1.0-1.3> 1着
③ 5 9.3 <1.9-3.6>
④ 8 9.9 <1.7-3.2>
⑤12 24.6 <3.5-7.5> 3着
⑥ 2 42.1 <4.9- 11>
⑦14 47.1 <4.7- 10>
⑧ 7 57.3 <4.4-9.6>
⑨15 71.7 <7.6- 17>
⑩ 4 92.4 <9.0- 20>
⑪ 1 96.0 <7.6- 17>
⑫13 99.1 <8.2- 18>
⑬ 6 124 < 11- 24>
⑭11 131 < 11- 26>
⑮ 3 287 < 33- 75>

*1:デイリー杯2着