最高の競馬エンターテイメント 〜天皇賞・秋〜

SAMEDI 04 OCTOBRE 2004


LONGCHAMP


PRIX DE L'ARC TRIOMPHE


つねにフロックと言われ笑われてきた最強馬…



「来年はこの馬で有馬記念とろうかと思ってます」


まだ準OPの馬になにを言うか と



「今年は絶対G1を取りたい」


有馬記念のマグレでとちくるったか と



「年内無敗で凱旋門賞に挑戦します」


タケ・ユタカも乗らない日本馬が何様だ と



1度諦めた夢。佐々木調教師が騎手のころから見ていた舞台。


外国馬相手にG1を勝ちたい。


さて、言うまでも無い話をしよう


この3年間でタップダンスシチーを苦しめたのは3レース。


03有馬記念ザッツザプレンティアクティブバイオリンカーン
7-11.2-11.2-11.2-11.6-12.3-12.9-12.6-12.2-12.7-11.7-11.7-12.2
前半6Fがあまりにも速すぎる。馬鹿逃げの3番手を走っていたタップダンスシチーがペースをおとすうちに後ろのリンカーンのケアが薄くなった。早目に埒を奪ったリンカーンに抜け出されてバタバタ


04凱旋門賞North Light
万を時して埒をとりにいくもそこは脅威の粘りをみせられる上にインからはすでにBagoあたりもきていて世界のイン争いに負けた。


05宝塚記念コスモバルク
12.9-11.1-11.2-12.3-12.4-11.8-12-11.7-12.1-11.8-12.2
向こう正面からバルクがしかけるあがり6F勝負。早仕掛けで玉砕覚悟のバルクをかわすことができずバタバタ

この3頭のみがタップダンスシチーから右埒をとることをこばんだ。あとは03年の宝塚記念。これを除くと初重賞をレコードで勝った朝日CC以来のレースでは8−2−2−1。まあ、これはタップダンスシチーの右回りにおける弱点であって、左回りでは4コーナーで先頭にいる必要がないので東京リニューアル記念で4番手からあがり3F34.6を使ったり、今年の金鯱賞で33.8を使ったりしている。で、左周りに関しては埒をとらなくてよいから前にペースメーカーがいてくれたほうがいい。


今回、テンをひっぱるのはストーミーカフェだろう。たぶん四位騎手も策はないはず。



ストーミーカフェのペース


共同通信杯 前半5F60.0
12.9-11.4-11.4-12-12.3-12.4-11.9-11.3-12.2

神戸新聞杯 前半5F59.1
12.4-10.9-11.8-12-12-12.4-11.9-12-11.2-11.8


天皇賞がテンの速くなりやすいコースということと競り賭ける相手がいない*1ということを考慮すると59秒の前後でひっぱるペースになることが予想される。



馬場状態とタイム


現在の東京競馬場の馬場状態は何度かの雨天開催によって、結構ボコボコの馬場になっている。かといって外差しが決まる馬場というわけではない。あくまでフェア。トラックバイアスを気にする必要はないだろう。こういう馬場に強いというとトニービンときまったようなもの。今回はリンカーンハーツクライアドマイヤグルーヴストーミーカフェテレグノシスと5頭のトニービンの血を引く馬が登録している。


ただ、これ買える馬がハーツクライくらいなんだな。ストーミーカフェに関しては1回叩いたくらいでかわるとは思えない。3歳の成長期を逃したむくいというのはそう簡単にはのりこえられないもの。
テレグノシスに関しては後ろから行くしかなく、枠も外に差し馬が固まってきたとなると外の団子で外の差しあいという競馬をすることになるだろう。これではスイープ、ハーツ、デンエンには勝てないと考える。
ということでハーツクライアドマイヤグルーヴリンカーンを残して続き


タイムは4コーナーまではストーミーカフェを誰も問い詰めないと予想。タップダンスシチーはとにかく一定のペースで走ることのみが特徴の馬なのでその勝ちタイムを予想しやすい。これは金鯱賞宝塚記念の2000m通過を考慮しても1:58.9は確実。ストーミーカフェのひっぱるペースで楽できれば1:58.5くらいを目指すことになるだろう。今の馬場ではこのあたりが限界かと思う。


1.59.0を切る2000mの持ちタイム


1年内
1.58.0 メイショウカイドウ 2005小倉記念
1.58.4 スイープトウショウ 2004秋華賞 R
1.58.9 タップダンスシチー 2005金鯱賞
1.58.9 ゼンノロブロイ   2004天皇賞
1.59.0 サンライズペガサス 2005大阪杯
−−−−−−
それ以前
1.57.5 タップダンスシチー 2004金鯱賞 R
1.58.1 タップダンスシチー 2003朝日CC R
1.58.1 アドマイヤグルーヴ 2004金鯱賞
1.58.9 タップダンスシチー 2003金鯱賞
この5頭に加えて、2200mで2.11.5、2.11.9という同等に近いタイムを叩きだしているハーツクライ。このスピードから1年遠ざかったアドマイヤグルーヴ、これほどのスピードを経験をしていないリンカーンはついてこれない。


メイショウカイドウ
武豊かつ小倉という限定条件がついている馬。まあ小倉の58.5圧勝というのはベタボメしたい内容なんだが、いくらなんでも前走がひどい。今回、幸騎手の神騎乗でも3着までだろう。ドンケツ人気なので面白い存在なんだが相手が集まりすぎたね。


アサクサデンエン
この馬は相当に強いと思う。ここでどんな競馬をしても次の軸候補は決まったようなものだが、今回買っても人気はないし、負けたら次は人気しないだろう。ただ、Singspiel参駒としてローエングリンはとっくに超えた存在になっているが距離の問題はあるのは間違いない。使いつめて結果を出したタイプなので、休みあけを考慮すると買い難いのだが堅実に一生懸命走るタイプなので、ミスショットを打つ可能性があるような馬達よりも上位は違い無い。


サンライズペガサス
この馬はヘイルトゥリーズンの3×3という諸刃の刀を持っていていつも足元がバクチ。まんまブライアンズタイムという特徴で、休みあけはまず走らずステップを踏んで高い場所に上っていくというまさに名前のとおりのサンライズペガサスである。


サンライズペガサスのステップアップ


新馬  (負)2→1(新馬
500万下 (条)1→2→2(G2)神戸新聞杯
大阪城 (OP)1→1(G2)大阪杯
毎日王冠(G2)4→3(G1)天皇賞
中京記念(G3)2→1(G2)大阪杯
毎日王冠(G2)1→?(G1)天皇賞 ちょっと追記

だからこそ1年明けの2003年の天皇賞なんて勝負にならないと思ってたし、前走の毎日王冠もよくて3着程度だろうと考えていた。1800なんて向くタイプでもないし。それがいきなりの勝利だからこれがまあ驚いたわけだ。これは完全復活どころではない。三井だ三井。

おまえの全盛期は今だ
16枠というのを後藤騎手が上手くさばくのをあまり想像できないが、まあ、まず間違いなくハーツクライには負けない。


つまり、並べると


1.58.5走破圏内 ゼンノロブロイ スイープトウショウ タップダンスシチー サンライズペガサス
1.59.0走破圏内 ハーツクライ
3着候補として アサクサデンエン
これをどう並べるか。

1.ストーミーカフェのペースにまかせたパターン


このパターンでは4コーナーまでにペースアップはなくタップダンスシチーが平均ラップの逃げ込みをはかる1.58.8くらいの勝ちタイム。ゴール前は接戦。こうなると勝ちきりタイプのタップ、ロブロイが1,2,3着を争い、状態の良いサンライズペガサスがこれるくらい。飛び込みタイプの差し馬は外に固まっていてつらい。そのなかでは勝ちきりタイプであるスイープトウショウが外から飛んでくる。ハーツクライは脚を余すだろう。


1,2,3着 タップダンスシチー ゼンノロブロイ サンライズペガサス
3着 スイープトウショウ アサクサデンエン
3×2×3=18点


2.タップダンスシチーのペース


ストーミーカフェがレースをひっぱっているようで実はタップダンスシチーが逃げているパターン。このパターンでは3〜4コーナーですでにラップが速くなりはじめている。いわゆるタップダンスシチーが道中のタメなんてものをなくさせるレースになる。ちゃんとしたサンデータイプのサンライズペガサスマイラーアサクサデンエンはとてもじゃないが手におえない。かなり状態が完璧のタイプでないときつい1.58.5くらいの勝ちタイム。ゴール前はいかにコースロスのない競馬ができたかが重要になってくる。これはもうインベタができるタップの天下。ゼンノロブロイペリエじゃないのできついか。追い込み勢のなかではインベタが狙えるハーツクライが2着まで、そういう競馬が上手いスイープトウショウは1着まで考える。


1,2着 タップダンスシチー
どっちか スイープトウショウ ゼンノロブロイ
2着圏内 ハーツクライ

タップ→スイープ、ゼンノ、ハーツ 3×2=6
スイープ、ゼンノ→タップ、ハーツ→スイープ、ゼンノ、ハーツ 2×2×2=8
計12点



まずはこの30点の3連単を基軸とする。かぶっている組み合わせもあるがそこは強弱ということで。

横山典弘佐藤哲三


菊花賞で前を行くこの二人に主役になってもらいたい。騎手のアビリティの最も重要なことのひとつに馬のことをしり勝負に行くというものがあるが、菊花賞においてその競馬をしていたのはこの2人+武豊しかいない。とくに、他の馬達はディープインパクトのまわりを固めることもなくマークするでもなく、ひとあわふかせようとしていたとは思えない競馬をしている。


逃げる二人を見て、今週の主役はこいつらしかいない。そう感じていた。きたるパートナーは歴戦のコンビと辛酸を舐めたコンビの復活。俺はこいつらに賭けたい。無抵抗だったやつらを蹴飛ばしてほしい。タップとロブロイ。この2頭が見せる競馬は究極の競馬であるに違い無い。


タップダンスシチー
ゼンノロブロイ
サンライズペガサス
スイープトウショウ
アサクサデンエン
ハーツクライ

馬連1点
◎=○ 4000円
3連複4点
◎=○→☆ 1000円づつ
◎=○→・  500円づつ
3連複30点100円づつ

計10000円



ちなみにタップダンスシチーについては去年の有馬記念ですでに言及していますのでそれも参項にしてください。

有馬記念 〜タップダンスシチーお帰り〜
http://d.hatena.ne.jp/umanusi/20041226/p1

*1:タップは競る必要なし