ジャパンカップ

かつて、古馬牝馬の活躍の舞台は厳しく短距離路線のみだった。古馬中長距離路線のG1を勝った牝馬にはエアグルーヴ、クリフジといった年度代表馬クラスのずば抜けた牝馬。G1を勝つなどかなり難しい。それが、今年は宝塚記念天皇賞・秋とすでに3レース中、2レースを牝馬にとられてしまっている。しかも、天皇賞・秋は3着も牝馬。これは古馬勢、とくに4歳勢がだらしないことにも関係しているだろう。それが、オッズに現われたのがこのジャパンカップ


メンバー的に言うと、ジョハーとかがきた2年前と変わらないのに3,4番人気に外国勢。単勝購入意欲をそそる日本馬がゼンノロブロイしかいない。

さて、まずはわかり易い日本馬の序列をしていってみよう。


というかその前にペース。前走はタップがストーミーカフェを可愛がりすぎてとんでもないクソ競馬。さて、重要な記事がこれ。


武豊日記 11/16
http://take.nifty.com/diary/main_0511.html#0511161
先週のエリザベス女王杯は、思い出してもしかめっ面になってしまう不完全燃焼。動くに動けない場所に入ってしまったボクも悪いのですが、あんな競馬は二度と御免ですね。
たぶん武豊は前をメタメタに苛め抜くと思う。天皇賞エリザベス女王杯は上位人気が全て差しで逃げ経験が2頭くらいしかいない上に先行が少ないというレースだったが今回はストーミーカフェコスモバルクタップダンスシチービッグゴールドと集まっている。展開はそこそこにはやくなるのではないか。


もうひとつのポイントは天皇賞が前半5Fで62.4というレースだったこと。これはストーミー、タップにスロー逃げを覚えさせたことはもちろん他の馬にもスローペースを覚えさせてしまった。意識して叩く?ストーミーはともかくタップは簡単には先行できない。


だが、やばいことにコスモバルクビッグゴールドも前走が異常なスローだったのである。毎日王冠が61.2、アルゼンチンが61.7くらい。しかも、コスモバルクが痛恨の乗り変わり。コスモバルクの暴走がないかぎりは凄まじいハイペースにはならない。


ただ、東スポ杯でレコードが出たり東京最終で1.59.0が出るという馬場。今年の目標勝ちタイムは2分24秒台くらいにはなってくるだろう。

さて、日本の馬の評価をしてみよう。


ゼンノロブロイ
かつて、ダービーポジションというのがあった以上に改修した東京2400mは前にいないと話にならない。ハイペースになったとしても、ゼンノロブロイは3000m超の距離を余裕で持たせる馬。なし崩し的に脚を使わされるような馬ではない。


先週まで調教相手にダンスインザムードでデキも万全。大体、秋3戦をこなすことが目標なのだから仕上がりは前走を上回る。デザーモも今シーズン宝塚で一回乗ってつかんだはずだ。文句なしの大将格で出てくるだろう。このコースのロブロイは文句なしに強い。というか関東ならヨシトミの3着以外では連を外したことがない。コタシャーンでとりのがしたジャパンカップデザーモが受け取る絶好の舞台と言って良いだろう。


リンカーン
天皇家と大統領の確執
http://d.hatena.ne.jp/umanusi/20051028/p1
にも書いたようにリンカーン天皇賞の相性は最悪。これはもちろん天皇家との相性以上に、秋天の距離が適性外であることと58キロという斤量が関係していると思う。宝塚記念では3着にきているが、58キロで3200mを走りきってきちんと伸びる足がないのだろう。
今回は久々に57キロで走れるG1に出走する。というより、菊花賞以来。ちゃんと武豊騎手とコンビを組むのも1年ぶり。G1でリンカーンのリミットを外すのは古馬では実は今回が初めてなのである。もともとはゼンノロブロイとしのぎを削っていたリンカーン宝塚記念でタップに真っ向勝負を仕掛けてねばった4着なら。
得意とする内枠もひけた。今日勝った武騎手を9番人気にしておくなんてなめられたもんだぜ。


ハーツクライ
他人に頼ってレースをする追い込み馬。コスモバルクの暴走待ち。武豊リンカーンとの比較をするととても馬券にとれないが、高速馬場は歓迎のタイプ。3着で。


タップダンスシチー
追い切りが79秒5−12秒8。これでは…買えない。衰えを認めざるを得ない。


ヘヴンリーロマンス
牡馬との対戦成績ならば。ただ、この枠はまずい。改修した東京2400mは直線勝負を目論む馬ばかりになるので4コーナーで馬群がばらけることがない。かなり捌くのが難しく、恐ろしいほどのごついジョッキーが集まっている。スローになって前回のように飛んでくることはあると思うが前走ほどの絶好の調教ではないことを思うと、好走が内枠に集まっている馬だけに3着が限界かな…


アドマイヤジャパン
菊花賞はスローに見えて前半5Fは61.2で長距離にして毎日王冠と同じなのである。先行することに集中するという意味では上位の内容だが、2分24秒という時計勝負は厳しい。

日本馬の序列
1着 ゼンノロブロイ
2着 リンカーン
3着 ハーツクライ アドマイヤジャパン ヘヴンリーロマンス

これに、ベタートークナウ、アルカセットウィジャボード、バゴの4頭がからんでくる。とにかく順調度の高い順、年内成績が上向きのベタートークナウを最上位として
1着 ベタートークナウ バゴ
2着 アルカセット
3着 ウィジャボード
くらいに考えておく。どういう馬券を組立てようか。